検索順位が急落した際、多くの方が「何が悪かったのか」と不安を感じ、焦って場当たり的な対策を講じてしまいがちです。
しかし、近年のGoogleアルゴリズムにおいては、単なるコンテンツの調整だけでは解決できない「構造的な要因」が順位下落を招いているケースが増えています。
本記事では、主要キーワードが圏外に落ちてしまったサイトが、どのような分析を経て、いかにして順位を回復させたのか。弊社が実際に行った改善事例をもとに、専門的な視点からそのプロセスを丁寧に解説します。
SEOキーワードの順位が落ちる主な背景
SEOの順位下落には、必ず何らかの理由が存在します。まずは、冷静に現在の状況を把握するために、考えられる主な原因を整理しておきましょう。
アルゴリズム・アップデートの影響
Googleは、検索ユーザーにとってより価値のある情報を提供するために、定期的に評価基準(アルゴリズム)を更新しています。特に近年は「E-E-A-T(専門性、経験、権威性、信頼性)」の評価が厳格化されており、過去には有効だった手法が、現在では評価を下げる要因になることがあります。
サイト全体の信頼性の低下
個別の記事の質が良くても、サイト全体として「誰が、どのような目的で発信しているのか」が不透明な場合、ドメイン全体の評価が大きく下がることがあります。これは、Googleが「ユーザーを混乱させるサイト構造」を避ける傾向にあるためです。
テクニカルな問題やポリシー違反
サイトの表示速度の低下や、Googleが新しく導入したスパムポリシーへの抵触などが原因で、順位が急変することもあります。
【実際の改善事例】福岡のとあるキーワードにおける「圏外」からの回復
ここからは、実際に私たちが運営していたお客様のサイトにて3位→圏外→3位となった事例をご紹介します。これらはデータに基づき、原因を特定し、適切な処置を行うことでどのように順位が推移したかを詳しく見ていきます。
運営時の状況
ターゲットキーワード:「サービス名 福岡」
状況:サイト開設当初よりSEO対策にて目的のキーワードで検索結果の3位前後を獲得。しかし、2025年11月末ごろ、突如として順位が急落し、100位以下の「圏外」の状態となりました。
このキーワードは、お客様にとって最も集客に寄与する重要なキーワードでもありましたので早急での対処が必要になりました。
また、順位の急落はお問い合わせ数の減少に直結しており、一刻も早い原因究明が求められる状況でもあります。
徹底したサイト調査で見えてきた「原因」
私たちがサイト全体の精査を行った結果、最も大きな問題点として浮かび上がったのは、メインサイト内のサブディレクトリで運営されていたアフィリエイトサイトの存在でした。
このアフィリエイトサイトはクライアント様ご自身にて制作運用されていただサイトであり、弊社では運営を実施していませんでしたがクライアント様希望の元、本サイトのサブディレクトリにてサービスにおけるアフィリエイトを10月頃から運営をスタートしていました。
このサブディレクトリでは、自社の施工事例ではなく、「他社の比較・ランキング」を行い、アフィリエイト報酬を得る記事が多数掲載。これらの情報が、以下の3つの観点からGoogleの評価に悪影響を与えていると分析しました。
なぜサブディレクトリの構成がリスクとなったのか
分析の結果、導き出した専門的な理由は以下の通りです。これらは現在のSEOにおいて、多くのサイトが直面している課題でもあります。
「利益相反」による信頼性(Trustworthiness)の低下
Googleが重視する「E-E-A-T」の中でも、特に重要視されているのが「信頼性(Trust)」です。 自社でサービスを行うプロの業者が、同じドメイン内で他社のランキングを掲載し、報酬を得るという構成は、Googleから見て「中立な情報提供なのか、自社への誘導なのか、どちらが本命か分からない不誠実な構成」と判断されるリスクが高まります。
プロとしての専門性が、利益相反によって損なわれているとみなされたのです。
「サイト評判の悪用(Site Reputation Abuse)」への抵触
2024年にGoogleが導入した新しいスパムポリシーに「サイト評判の悪用」があります。
これは、「信頼性の高いドメインを利用して、本業とは無関係な第三者的コンテンツ(アフィリエイトなど)を掲載し、検索上位を狙う行為」を厳しく制限するものです。 本事例のサブディレクト内のコンテンツが、このポリシーに抵触していると判断され、ドメイン全体の評価を一気に引き下げる結果を招いていました。
キーワード・カニバリゼーション(共食い)の発生
メインのトップページで「サービス名 福岡」のキーワードを狙いながら、サブディレクトリの記事でも似たようなキーワードを狙っていたため、Googleが「どのページを評価すべきか」を正しく判断できなくなっていました。
その結果、サイト全体の整合性が崩れ、主要なキーワードの評価が著しく低下していました。
これらの調査結果をもとに、早急に検索結果を戻すべき事として以下内容を実施しました。
実際に実施した具体的な改善策:サイトの「専門性」を重視
分析に基づき、私たちは2025年12月末に、抜本的な対策を実行。
対策内容:問題となっているサブディレクトリの切り離しディレクトリ内のコンテンツをすべて本サイトから削除し、別ドメインへ移行しました。これにより、メインサイトのトップページを「専門サイト」という、本来あるべき姿に整えました。
また、サイトの検索ボリュームは一時的に減ることになりますが、Googleに対して「このサイトは専門性と信頼性に特化した、誠実なサイトである」と再認識させることを優先しました。
改善後の順位推移と結果
施策を実施した直後から、検索順位に明確な変化が現れました。
- 元々3位前後だったキーワードが11月末に一気に圏外へ
12月28日:38位に浮上
1月1日〜10日:30位前後を推移し、クローラーの再巡回を待つ
1月11日:「害獣駆除 福岡」にて4位(実質3位圏内)へ回復

上のグラフをみていただければわかる通り11月末に元々3位前後にいたキーワードが一気に圏外へ。その後何を対策してもキーワードが戻ってこず、12月27日にサブディレクトリのアフィリエイトを切り離し。
その数日後から上昇兆しの反応が見えています。1月上旬から30位前後を推移し、1月11日に一気に4位圏内に復活といった流れになります。
これは、単に記事を修正したのではなく、サイトの「構造的な信頼性」を回復させたことが、Googleに正当に評価された結果だと言えます。
キーワードが落ちたときに、企業が取るべき対策
順位が急落した際、表面的な記事のリライトだけで解決することは稀です。プロの現場で実際に行われている、下落の「原因」に辿り着くための詳細な対策を解説します。
ステップ1:下落の性質を「定量データ」で切り分ける
まず、その下落が「サイト全体」なのか「特定のページ・キーワード」なのかをSearch Consoleで切り分けます。
サイト全体の下落の場合:Googleアルゴリズムのアップデート、あるいはドメイン全体の信頼性(E-E-A-T)に関する欠如、サーバーエラーなどのテクニカルな問題が疑われます。
特定ページのみの下落の場合:競合コンテンツの台頭、あるいはそのページ固有の情報の鮮度不足、キーワードの意図(検索インテント)の変化が主な原因です。
この切り分けを行わずに闇雲に対策を始めると、本来修正すべきではない箇所まで変更してしまい、さらなる悪化を招く恐れがあります。
ステップ2:Googleアップデートと「最新ポリシー」の照らし合わせ
今回の事例でも鍵となったのが、Googleが公表している「スパムポリシー」や「評価ガイドライン」との整合性です。
特に2024年以降、Googleは「信頼できるはずのサイトが、その信頼を切り売りして無関係な収益記事を載せること」を極めて厳しく制限しています。
自社サイト内に、本業とは文脈の異なるコンテンツ(例:施工業者のサイトに、関連性の薄い他社サービスの比較記事があるなど)が混在していないか、最新のポリシーに照らして客観的に見直す必要があります。
ステップ3:「検索ユーザーの意図(インテント)」とのズレを再評価
順位が落ちた原因が、自社ではなく「ユーザー側の変化」にある場合もあります。
Googleは検索ユーザーの利便性を最優先します。
例えば「サービス名 福岡」というキーワードで、以前は「業者の選び方(解説記事)」が評価されていたとしても、ユーザーが「今すぐ電話できる業者(サービス一覧)」を求める傾向に変われば、解説記事の順位は自然と下がります。
現在の検索上位10サイトを再度分析し、「今のGoogleが、どのページ形式(記事型か、一覧型か、トップページか)を評価しているのか」を正しく把握し直すことが重要です。
ステップ4:ドメインの「純粋性」を回復させる戦略立案
分析の結果、サイト内に「問題」となるコンテンツが見つかった場合、それをどう処理するかが最大の判断ポイントとなります。
削除・非公開:そのコンテンツが事業に不要であれば削除します。
ドメインの分離(今回の事例):コンテンツ自体に価値はあるが、メインサイトの評価を下げている場合、別ドメインへ移管し、メインサイトを「専門特化型」に戻します。
この判断には、短期的なPV(アクセス数)の損失を許容しつつ、中長期的な「事業の柱となるキーワード」を守るという経営的な視点が必要不可欠です。
弊社が提供する「一気通貫」のSEO支援
SEO対策は、一つの正解を当てはめるだけでは成功しません。競合状況、Googleの最新動向、そして何より「お客様の事業の特性」を深く理解した上での戦略が必要です。
私たちは、以下の強みを持ってお客様のサイト集客を支援しています。
本質的な原因調査:表面的な順位に一喜一憂せず、データに基づき「なぜ落ちたのか」という真因を突き止めます。
戦略的な対策立案:ドメイン設計からコンテンツ制作、テクニカルSEOまで、サイト全体の健康状態を最適化します。
透明性の高いコミュニケーション:専門用語をわかりやすく解説し、お客様が納得感を持って施策を進められるよう努めています。
SEOの順位下落は、サイトを見直し、より強固なものにするための機会でもあります。
まとめ
検索順位の下落は、多くの企業にとって非常に大きなストレスと売上減少へと直結する事項となります。ただ一体どのようにして改善すれば良いのか?何が原因なのかわからないといったことがほとんどのケースではないでしょうか?
SEOをしっかりと正しい手順で原因を切り分け、一つずつ対策を講じていけば、キーワードの順位も回復することも可能です。もし「どこから手をつければいいかわからない」場合は、ぜひ一度お問い合わせ・相談ください。
企業が取るべきSEO対策の考え方をしっかりとサポートさせていただきます。ただ、今回の事例はあくまでも一例となり、100%検索順位が回復するということではありませんのでその点ご了承ください。
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この記事の監修者

永田達成
TATSUNARI NAGATA / 代表取締役
株式会社Soeluの代表取締役。1987年生まれ。福岡県出身。2010年に大学卒業後、地元福岡のウェブ制作会社に営業として入社。2019年に個人事業主として独立し、2021年に株式会社Soeluを設立。現在は福岡を中心に東京・神奈川・大阪・名古屋・札幌など全国で多くのクライアント様のウェブを支援。
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