「集客にペルソナを設定したいけど、どうすればいい?」
そう感じている方に向けて、今回はペルソナで売上を伸ばすための方法をご紹介します。
メリットや注意点も、併せてチェックしてみてください。
SEOコンテンツや商品企画にもおすすめのマーケティング手法。売上増や集客にもきっと役立つはずです。
ペルソナとは
まずはペルソナがどういうものか、概要をご紹介します。
ペルソナとは
ペルソナとは、具体的な顧客像を指す用語です。主にビジネスやマーケティングの場で使われます。「20代女性」といった対象者が多い情報ではなく、より具体的な要素を設定するのがペルソナの特徴です。
例えば、
- 年齢 28歳
- 職業 アパレル一般職
- 年収 320万円
といった項目のほか、趣味やよく使うSNS、衝動買いできる金額などの情報も含まれます。
(どの程度詳しく設定するかは、プロジェクトによって異なります)
ペルソナを持つことで、顧客へのアプローチ方法がより明確になります。そのため、マーケティングで重視されている概念なのです。
ターゲットとの違い
「ターゲットとはどう違うの?」と感じる方も多いかもしれません。
ターゲットは比較的広い範囲の顧客層を指します。例えば、
- Z世代
- エンジニア職に就いている人
など。
一方で、ペルソナはより具体的で詳細な顧客像を設定します。
ただし、ペルソナとターゲットのどちらかが優れているというわけではありません。両方を設定することがおすすめです。ある範囲のターゲット層をまず設定し、その中から具体的なペルソナを描くことも多々あります。
WEB集客でペルソナを設定するメリット
WEB集客では、ペルソナを設定することで訴求性が高まります。そのほか、本章ではペルソナのメリットをご紹介します。
コンテンツに統一感が出る
複数のメンバーでコンテンツを管理している場合、コンテンツの内容にブレが生じることがよくあります。コンセプトがしっかりしていれば、大きなブレは起こりにくいかもしれません。
しかし、文体や掲載する画像、例示などにおいて、少々のブレが積み重なると、コンテンツ全体に違和感を感じてしまうユーザーも。それを防ぐためにもペルソナが有効です。
「ペルソナが納得する要素になっているかどうか」という視点でコンテンツを作成することで、統一感のある内容にできるでしょう。まとまりあるコンテンツは、ユーザーに信頼感や親近感を持ってもらいやすいです。その結果、ブランディングに繋がることも。
訴求力の高いコンテンツを作りやすくなる
ペルソナを設定することで、訴求力の高いコンテンツを作成しやすくなります。
例えば、「20代女性がかわいいと思うデザインと内容で」というコンセプトがあった場合を想定してみましょう。単に「かわいい」と言っても、その種類はさまざま。小動物のような可愛さから、原宿ファッション的なカワイイ、ゆるキャラのようなカワイイまで色々な要素が考えられます。
このような際にペルソナがあると、どのようなデザインにするかを決定しやすくなるでしょう。デザインだけでなく、記事やコンテンツの内容についてもアイディアが出やすくなります。そうして作られたコンテンツは、より訴求力の高いものになっているはず。そのため、ペルソナ設定は、集客に効果的な手法の一つと言えるでしょう。
コスト削減に繋がる
ペルソナを設定することで、広告宣伝費の削減につながるケースもあります。
例えば、ペルソナに基づいたSEOコンテンツを作成し、検索結果で上位表示を獲得したとしましょう。上位表示されると、順位は数ヶ月以上維持することが多いです。SEOであれば、この期間中WEB広告のように出稿費がかかることはありません。
そうしてWEB広告を出さずに、コンテンツSEOだけで集客できるようになれば、広告費の削減にも繋がります。
ペルソナの設定方法
続いて、ペルソナの設定方法をご紹介します。ペルソナ設定は1日に短時間で終わるような工程ではありません。ですがしっかりと設定することで、先ほどのメリットはより大きくなるはずです。
それではやり方をみていきましょう。
目的から逆算して、「誰を集客するか」を明らかにする
ペルソナを活用して売上を伸ばすためには、まず目的を明確にすることから始めましょう。
- 売上前年度比20%
- 前月より問い合わせ数30件増
など、数値を含めた売上に直結する目的がおすすめです。
「ペルソナから決めた方がいいんじゃないの?」と感じる方もいるかもしれません。そういった場合もありますが、目的から決めることを推奨します。というのも、ペルソナからスタートすると、売上や目標の達成が難しくなる場合もあるからです。
例えば、あなたがジムを経営しているとします。「若い女性会員を増やしたい」と、23歳の女性をペルソナと設定しました。
しかし、ジムの立地は高齢化が進んだ地域にあります。その地域には筋トレに興味を持つ20代の女性が少ない可能性が高いです。このような場合、別のペルソナにアプローチする方が経営に効果的かもしれません。
実際はこのケースのように、なんとなくでペルソナを決めることは少ないでしょう。しかし、このようなズレは時折起こります。そのため、最初に売上や収益などの数値目標を明確にし、そこからペルソナを設定することをおすすめします。
ペルソナに関する情報を集める
目的に沿って、続いては「大体この層」といったターゲットを想定します。その中から、ペルソナを設定しましょう。もしくは、顧客データから1人に絞るのもおすすめです。
ペルソナに関する情報は、実際にヒアリングしたり、市場調査等から集めます。
ペルソナ設定には、詳細な項目が必要ですが、活用しにくい情報もあります。そのため、目的に対してどのような項目が必要かを検討してから、情報を集めるのがおすすめです。
以下は、ペルソナの設定項目例です。使われることの多い情報ですので、ぜひ参考にしてみてください。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 収入
- 家族構成
- 居住地
- 趣味
- 価値観
- メディアの利用傾向(SNS、サイト、テレビなど)
- 購買パターン
- 問題意識
- 情報収集の方法(オンライン、オフラインなど)
図や画像でより具体化する
文章だけでは、ペルソナのイメージを共有しにくい場合もあります。特に複数人が携わるプロジェクトでは、ズレが出てくることも。その際は、図や画像を活用して、具体的なイメージを共有することが大切です。
- ピンタレスト
- Googleドライブ(フォト)
などのアプリを使って画像を共有するのもおすすめです。ピンタレストは、映画製作の際にスタッフと演者がイメージを共有するためにも使われているそう。無料で利用できるので、ぜひ試してみてください。
ペルソナをWEB集客に使う際の注意点
最後に、ペルソナをWEB集客に活用する際の注意点をご紹介します。それぞれの項目をヒントに、より良いペルソナ設計を目指してみてください。
イメージや思い込みよりもデータを優先する
ペルソナ設定では、イメージや思い込みにとらわれることなく、ヒアリングやデータを優先することが大切です。思い込みでペルソナを設定すると、間違った方向に進んでしまうことも。
あるクライアント様の事例をご紹介します。20代女性向けの教育サービスを展開している方です。ペルソナをもとにサイトを制作したものの、集客が思うように伸びないという悩みを抱えていました。
サイトは、ピンクやパステルカラーでファンシーなデザイン。「ペルソナ(20代女性)=ピンク好き」という思い込みで進められたそうで、その結果、集客にうまく繋がっていなかったようです。
そこでデータを集め、ペルソナをブラッシュアップしました。その後、柔らかで優しい印象の要素を残しつつ、信頼性やビジネス感をもたらす配色に変更。その結果、問い合わせは30%以上増加したのです。
このように、ペルソナに対して「〜だから○○が好きでしょ」という思い込みは避けるべきです。実際の意見や行動パターンを把握し、市場データを参照したりして、精度の高いペルソナを描くことが集客効果を高める秘訣と言えるでしょう。
定期的に情報を更新する
ペルソナは、定期的な情報の更新が必要です。
ペルソナは一度作成したら長年に渡って使用するものではありません。ビジネス環境や、ユーザーの行動パターンは絶えず変化しています。
例えば、10年前はYouTubeやInstagramで購買情報を得る人は少数派でしたが、今では主流となりつつあります。ここまでペルソナを放置しておくことは少ないかもしれませんが、定期的に情報のブラッシュアップに努めたいですね。
まとめ
ペルソナは、集客において重要な手法。具体的な顧客像を描くことで、マーケティングやコンテンツ制作において的確なアプローチが可能となります。
設定方法は、以下の通りです。
- 目的を明らかにする
- ターゲット層を把握する
- ペルソナを絞り込む
- ペルソナの情報を集める
ペルソナ設定にはデータと客観性を重視し、定期的な更新を行うことが大切。過去のイメージや思い込みにとらわれず、常に変化する顧客ニーズに合わせて柔軟に調整していきましょう。
この記事の監修者
永田達成
TATSUNARI NAGATA / 代表取締役
株式会社Soeluの代表取締役。1987年生まれ。福岡県出身。
2010年に大学卒業後、地元福岡のウェブ制作会社に営業として入社。
2019年に個人事業主として独立し、2021年に株式会社Soeluを設立。
現在は福岡を中心に東京・神奈川・大阪・名古屋・札幌など全国から多くのクライアント様とウェブを通して活動中。
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