ネット上でビジネスを展開する上で欠かせないSEO対策。
しかし、予算の制約がある中でどうやって効果的な対策をするか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。本記事では、10万円以下で実践可能な格安SEO対策と、その業者選びのポイントを解説します。
予算を抑えながら効果的なSEOを実現し、ビジネスの成長につなげましょう。
格安でSEO対策は可能
格安料金でSEO対策をすることは可能です。しかし、それにはリスクもありますので、よくリスクを理解し、SEO対策に取り組みましょう。
そこで本章では、格安でSEO対策する際の概要と注意点をご紹介します。
サイトの規模によっては、月数万円〜外注できる
SEO対策の外注相場は月額10万円から50万円と言われています。
そのため本記事では10万円以下で可能な場合を「格安」と定義して進めていきます。結論から言うと、10万円以下でSEO対策を行うことは可能です。
最近では月額1万円から3万円というサブスク型のプランも増えており、相場の数分の1以下でSEO対策を始めることができます。
ただし、気をつけたいのが、このような対策が必ずしも効果をもたらすかは不明な点です。
格安なSEO業者だから効果が出にくいとは言えませんが、成果が出る場合もあれば、形だけの対策で結果が出ない場合もあります。中には「月次のレポートだけデタラメを伝えられ、何も対策がされていなかった」という事例も。
そのため、格安でSEO対策をできるかについては、「可能だが効果が出るかは不明」と言えるかもしれません。
SEO対策は費用だけで考えるのではなく、実際に行う対策とある程度の費用対効果を予測して依頼を考える必要があります。
専門家抜きのSEO対策はリスクがある
SEO対策には費用がかかります。
そのため、自社でSEO対策を行おうとする企業もあるかもしれません。インターネットでさまざまなSEO対策の方法が紹介されているため、それらを通して自社で対策を行なっているところもあるでしょう。
しかし、自社でSEO対策を行う場合にはリスクが伴います。
主には、
- ペナルティを受ける可能性
- 効果が出にくい
- 炎上リスク
といったリスクが考えられます。
Googleからペナルティを受けた場合、復旧までに数ヶ月以上かかることも多く、その分の費用もかかります。その場合、最初からSEO業者に依頼していた方が料金が抑えられたというケースも。
また、効果が出にくい点も考慮しておいたほうがいいかもしれません。
Googleのアルゴリズムは日々変動しており、SEO業者はそれに適応して施策を打ち出していきます。そうした情報を反映しながら既存の業務を並行すると、生産性が落ちてしまうこともあるでしょう。どちらかに注力しすぎて一方が放置気味になっている場合も見受けられます。
※2024年3月6日からGoogleのコアアップデートが案内されました。
そうすると
- SEOの効果は出たが売上は落ちた
- 従業員の負担が増加し、離職・休職率増加に繋がった
- SEOの効果が出なかった
ということも起こり得ます。
また、炎上リスクも踏まえておいた方が良いかもしれません。サイトはSNSよりは拡散性が高くないものの、炎上する事例もあります。
数年前には、職業について発信するWebメディアが不適切な表現で拡散され、朝のニュース番組で特集されるほどに炎上しました。SEO業者に依頼すると、ダブルチェックがあったり、これまでの事例に対する知見から炎上を防止しやすいはずです。
SEO対策は原価がかかりにくい分、料金に不明瞭な点が多く、「それなら自社でやろう」と考える方もいるかもしれません。ですが、こうしたリスクも踏まえて行うことをおすすめします。
SEO対策にかかる費用を抑えるポイント5選
本章では、格安でSEO対策を行う方法として、以下の5つをご紹介します。
- 相見積りをとる
- 成果報酬制も検討する
- 都度払いでコンテンツ作成を外注する
- クラウドソーシングを利用する
- 自社でできる工程を増やす
それでは、それぞれの項目をみていきましょう。
相見積りをとる
まずご紹介したいのが、複数のSEO業者から相見積りを取ることです。
SEO業者ごとに料金体系や提供するサービスが異なるため、複数の見積もりを比較することで最適な選択ができるでしょう。ただし、安いからと言って、相見積りの中で最安料金の業者にすぐに依頼するのはおすすめしません。
まずはその業者の実績や評判をチェックしてみてください。ネット上での評判や口コミ、サイトに掲載されている実績などをチェックすることで、信頼性の高い業者を選びやすくなるでしょう。
成果報酬制を検討する
成果報酬制を検討することで、月額契約よりもSEO対策の費用を安くできる場合もあります。
成果報酬制とは、業者がクライアントの目標達成に応じて報酬を受け取る仕組みです。例えば、特定のキーワードで上位にランキングされた場合に1日につき数千円の報酬が発生します。
この方式では、成果が出ない場合には料金が発生しないため、初期費用を抑えることができるでしょう。また、SEO対策について「本当に成果が出るのか、集客につながるのか」といった不安を感じている方も多いかもしれません。そうした際、成果報酬制で契約することで不安を軽減できるでしょう。
成果報酬制のデメリット・注意点
特に注意しておきたいのは、契約期間と初期費用です。成果報酬制の場合、「検索結果で3位入りました、では契約を解除します」といったクライアントだけにメリットがある契約になっていることは少ないです。
最低契約期間が定められていることが多く、6ヶ月または12ヶ月に設定されている業者をよくみます。
例えば、上位掲載1日あたりの費用が5,000円で最低契約期間が6ヶ月の業者の場合、30日目に上位3位になり、以降ランクを維持していたとすると、費用は
上位獲得による報酬 5,000円 × 150日 = 75万円
となります。となると1ヶ月あたり12万円以上に。その分売上が伸びていれば良いのですが、「赤字だった」、「月額制の方がコスパが良かった」ということにもなりかねません。
また、「サイトの初期整備に費用がかかる」といって、初期費用に数十万円かかるケースもあります。あとでトラブルに発展しないよう、最低契約期間と初期費用といった料金に関する契約内容は必ず確認しましょう。
成果報酬制は初期費用を抑えることができるため、格安でSEO対策を行う手段の一つとして有効です。ただし、契約内容や料金体系を十分に理解し、リスクを適切に評価した上で選択することが重要です。
都度払いでコンテンツ作成を外注する
SEO対策では、「コンテンツSEO」と呼ばれる方法があります。
これは、特定のキーワードを狙って良質な記事を作成し、上位にランクさせてユーザーをサイトに誘導する手法です。
このコンテンツ作成は、1本ずつ依頼することもできます。SEO業者のように最低契約期間や月額料金等が定められていないため、10万円以下で外注することも可能でしょう。
SEO記事制作の相場は、1本あたりの価格はおおよそ3万円から5万円。ですが、狙うキーワードや競合サイトによっては、追加のコンテンツや写真、図解が必要になり、それに応じて10万円〜かかることもあります。
クラウドソーシングを利用する
SEO対策を格安で行う方法の一つに、クラウドソーシングを利用することが挙げられます。
クラウドソーシングは、フリーランスや個人でSEO対策やWebマーケティングを担っている人が登録しているプラットフォームで、業者の相場よりも安価なことが多いのが特徴です。
しかし、匿名や駆け出しでスキルが乏しいアカウントもあるため、登録されているフリーランサーのプロフィールや実績、評価などを参考に選定することが重要です。
中には、「突然音信不通になった」、「納期を守ってもらえなかった」といった事例も。
そのため、クラウド上だとしてもしっかり契約書を結び、信頼性の高い実績のあるフリーランサーを選ぶことが重要です。
なお、
- ランサーズ
- ココナラ
- クラウドワークス
といったクラウドソーシングサイトは無料で登録できるため、相場や内容を知るために登録して検索してみることをおすすめします。
自社でできる工程を増やす
自社でできる工程を増やすこともSEO対策を格安で行う上で有効です。
例えば、SEO効果の分析などは外注し、コンテンツ作成等は自社で行うことで、月額の料金を削減することができます。ただし、自社での作業量が増えすぎて効率が下がることを避けるためにも、業務全体の費用対価を見極めながら取り組むことが重要です。
10万円以下で外注しやすいSEO対策
本章では、10万円以下で外注しやすいSEO対策をご紹介します。
主に、
- キーワード選定(5万円以下)
- 記事制作(3~5万円)
- 内部対策(10万円~)
- 外部対策(5万円~)
の4つが依頼をおすすめする施策内容です。
SEO対策にはどのようなものがあるか、概要を踏まえた上で各項目をみていきましょう。
SEO対策の内容
SEO対策の内容は、
- 内部対策
- 外部対策
- コンテンツSEO
と、大きく分けて3つあります。
【内部対策】
内部対策は、サイト内部のリンク構造やHTMLコードを最適化することを指します。
内部リンクの整理やHTMLタグの最適化など、サイトの内部に関する施策はこれに含まれています。
【外部対策】
外部対策は、他のサイトからのリンクを獲得することが主な目的です。
Googleからは明言されていませんが、外部対策が進むほど、SEOの成果が出やすくなると考えられています。
【コンテンツSEO】
コンテンツSEOは、ユーザーの検索ニーズに合致した独自性のある記事やコンテンツを作成して、ユーザーの流入を狙います。
これらのSEO対策のうち、10万円以下で外注しやすいのは、主に内部対策とコンテンツSEOに含まれている業務です。ただし、業者によっては一部の業務のみを依頼することが難しい場合も。
そのため、事前に相談することが重要です。
キーワード選定(5万円以下)
キーワード選定は、SEO対策の中でも特に重要な要素の一つです。
キーワードによって、順位や成果はかなり変動します。
その分売上や問い合わせ数等にも直結してくるため、SEO対策の中で重要な位置付けとなっているのです。
そのため、SEO業者に業界やユーザーのニーズに合わせた適切なキーワードを選定してもらうことをおすすめします。どのくらいのキーワード量を挙げてもらうかにもよりますが、5万円以下になることが多いでしょう。
(サイトの規模や業界によって異なる場合があります)
また、地域に根ざした事業を行なっている場合は、自社でキーワードを選定することも可能です。
例えば、家事代行業者やクリーニング店などの場合は、「地域名 + サービス名」で上位表示を目指すことが効果的でしょう。そのほか、他地域の同業がどのようなSEOキーワードで上位表示になっているか調べることで、自社でもキーワード選定を行いやすいはずです。
その分、SEO対策にかかる料金を安く抑えることができるでしょう。
記事制作(3~5万円)
記事制作は10万円以下で外注しやすい業務の一つです。
記事制作の代行業者のほか、最近ではクラウドソーシングやフリーランスのライターを活用することで、手軽に記事を作成することができます。先述のクラウドソーシングサイトのほか、「美容 ライター」、「旅行 ライター」など自社の商品・サービスに関連するライターを探して直接依頼するのも有効です。
また、既にサイトに記事がある場合は「リライト」として依頼すると、コストを下げやすくなります。一から記事制作を依頼する際と比べて半額以下になることも。
内部対策(1~10万円)
内部対策では、ウェブサイト内部の構造やHTMLコードを最適化することで、検索エンジンによるランキング向上を図ります。
専門的な知識が必要になるため、自社で行うのは難しいケースが多いです。一方で内部対策のみを依頼できる業者もあるため、そうしたサービスへの外注を検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、サイトの規模や内容によっては費用が変動するため10万円以上になることも。
スマホからは見づらいデザインになっていたり、記事が多数あり、URLの正規化や内部リンクの整備がされていない場合は10万円以上かかることが多いです。
外部対策(5万円~)
昨今のGoogleは非常にドメインの評価を重視する傾向にあります。
内部対策だけではカバーできない部分を外部対策を行うことで、SEO対策本来の内部、外部の両面を今日することができます。ただし外部対策は一歩間違えればペナルティを受けてしまうリスクもありますので、外部対策を外注する場合は慎重に見極める必要があります。
格安でSEO対策をする際に気をつけたいこと
最後に、格安でSEO対策をする際に気をつけたいこととして、以下の3つをご紹介します。
- 契約内容(料金、期間等)をしっかり検討をする
- SEO対策以外の集客施策を考慮する
- 被リンクの購入などグレーな方法をとらない
契約内容(料金、期間等)をしっかり確認する
SEO対策を外注する際には、契約内容をしっかりと確認することが重要です。
例えば、月額1万円からのサブスク型契約を提供している業者もありますが、その場合でも初期費用として30万円から50万円の費用がかかることがあります。そのため、最初の月額料金だけでなく、初期費用やオプション料金なども含めて確認することが大切です。
また、契約期間も必ずチェックしましょう。一般的には6ヶ月から12ヶ月の契約が求められることが多いです。
悪徳なSEO業者の中には、契約時に重要な情報を伝えない、契約書に分かりづらく書くといった場合もあるため、確認を怠らないようにしましょう。
SEO対策以外の集客施策を検討する
ホームページを活用する際には、SEO集客が最も有効な手段だと考える人も多いかもしれません。
しかし、必ずしも最も効果的な方法とは言えないことも多いのです。業界や事業形態によって、他の集客手段の方が効果的な場合もあるため、そうした他の手段も検討することが重要です。
たとえば、美容室の場合、口コミやホットペッパービューティー、SNSなどの方がSEO集客よりも有効であることがあります。いくらでも集客に費用をかけられるのなら別ですが、予算には限りがある場合は効果的な手段に注力する方が効果も出やすいでしょう。
そのため、既存のお客様の購入経路や、他社の集客内容をふまえて、SEOよりも効果的な集客法がないか探してみることをおすすめします。
外部リンクの購入などグレーな方法をとらない
ブラックはもちろん、グレーな方法でもSEO対策でペナルティを受ける可能性があります。
ペナルティを課せられると、検索結果から自社のサイトが除外されアクセス数が激減することも。こうしたペナルティを回避するためには、グレーな方法を避けることが重要です。
例えば、外部リンクの購入や他サイトからのコピペコンテンツなどは、Googleのガイドラインで明確に禁止されています。
一時期はリンクの購入が効果的とされていましたが、現在ではペナルティの対象となる可能性が高くなっています。そのため長期的な視点で正攻法のSEO対策を行うことが重要です。
SEO対策を外注する際には、業者がグレーな手法を使用していないかどうかを確認することも重要です。
以下の記事でSEO対策として避けたい施策をまとめて確認できます。SEO業者がそのような施策をしないかどうかチェックするためにも、前提知識として確認しておくことをおすすめします。
<関連リンク>
「SEO対策でやってはいけない7施策。ペナルティの確認方法と解除のやり方も解説します」
https://simple-alpha.com/news/7367.html
まとめ
本記事では、10万円以下で実施可能な格安SEO対策について解説しました。
10万円以下で外注しやすいのは以下の4つ。
- キーワード選定(5万円以下)
- 記事制作(3~5万円)
- 内部対策(10万円~)
- 外部対策(5万円~)
また、外注の費用を抑えるには、
- 相見積りをとる
- 成果報酬制を選ぶ
- 都度払いでコンテンツ作成を外注する
- クラウドソーシングを利用する
- 自社でできる工程を増やす
がポイントです。ぜひ、これらの方法を参考にして、オンライン集客の強化に役立ててみてください。
この記事の監修者
永田達成
TATSUNARI NAGATA / 代表取締役
株式会社Soeluの代表取締役。1987年生まれ。福岡県出身。
2010年に大学卒業後、地元福岡のウェブ制作会社に営業として入社。
2019年に個人事業主として独立し、2021年に株式会社Soeluを設立。
現在は福岡を中心に東京・神奈川・大阪・名古屋・札幌など全国から多くのクライアント様とウェブを通して活動中。
永田達成の代表プロフィールはこちら
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