今回はSEOとSNSの関係をご紹介します。
- 「SEO対策のためにSNSするのって意味ある?」
- 「SEOとSNSで集客に効果があるのは?」
そう考えている方もいるかもしれません。結論から申しますと、
- SEO対策にSNSは効果があるが、間接的。炎上リスクや運用コストも踏まえた上で始めるのがおすすめ
- 低コストでweb集客したいなら、SEOよりSNSが効果的な業種もある
となります。それでは詳しくみていきましょう。
SNSで期待できるSEO効果は?
この章では、SNSで期待できるSEO効果をご紹介します。効果は直接的というよりも、間接的。仕組みを見ていきましょう。
被リンクやアクセスの増加
自社のSNSアカウントを運用すると、SEOで有利になることもあります。例えば、Twitterで自社ツイートがバズった場合、
- 企業、商品やサービスの認知度アップ
- ユーザーが社名を検索してサイトにアクセスする
- バズ内容をまとめた記事がアップされる
といったことがあるでしょう。そうしてアクセス増や被リンクが増えることで、検索エンジンからの評価が高まり、検索順位の上昇が期待できます。
このとき注意したいのが、「自社のコンテンツがツイートされたとしても、被リンクとして評価されない」点です。例えば、あなたのサイトの記事Aがツイッターでで紹介され、バズったとしましょう。Twitterユーザーの多数が
- この記事すごいタメになった (記事URL)
- 面白すぎる (記事URL)
- 次回投稿も楽しみ (記事URL)
と、記事のアドレスとともにツイートしました。一見、被リンクが増え、検索エンジンからの評価が高まりそうな気もします。
ですが、SNSからのリンクには「nofollow」という処理がされているのです。nofollowとなっているリンクは、検索エンジンの評価に直結しません。そのため、Twitterで自社記事に言及する投稿が増えたからと言って、SEOで効果があるとは言えないのです。
しかし、先述の通り認知度の向上によるアクセスや被リンクの増加は見込めます。ややこしい説明になってしまいましたが、SNSはSEO上で間接的に効果があると考えるとわかりやすいかもしれません。
SNS動画の埋め込みによる評価の向上
SNSには動画を投稿できるものも多いです。それらの動画をSEOコンテンツ内に埋め込むことで、ユーザーは
記事を読む + 動画を観る → ページ滞在時間の増加
となり、検索エンジンからの評価を高められる可能性があります。
ただし、「Googleは、まだ動画内容を判断するアルゴリズムはないのでは」とも言われているため、大きなコストを支払うのは慎重になった方が良いケースも。動画作成の外注は記事作成よりも費用や時間がかかりやすいです。そのため、コストパフォーマンスをよく検討した上で実施したいですね。
映像コンテンツに費用・時間をかけづらい場合は、文章や写真がメインのTwitterやInstagramがおすすめです。
集客のためにSNSを始めるメリット・デメリット
SEOや集客に効果があると言われるSNSですが、メリットもあればデメリットもあります。それぞれ見ていきましょう。
メリット
集客のためにSNSを運用するメリットは、主に以下の通りです。
- SEOよりも短期間で効果が出やすい
SNS運用は、SEOよりも集客効果が出るまでの期間が短いことも。中には、運用6ヶ月でwebからの売上が200%以上になったケースもあります。SEO対策で効果を出すには、早くても6ヶ月は必要でしょう。そのため、即効性が期待できるのもSNS運用のメリットの一つです。
- 拡散性が高い
SNSでは、リツイートやリポストなどで、ユーザーが投稿を引用する機能があります。そのため広告費を使わなくても、投稿が広がる可能性も。ただし、拡散によって炎上するリスクがあることも考慮しなければなりません。
- 無料で始められる
TwitterやInstagramなど、SNSの多くは無料で始められます。自社で運用をする場合、初期費用を安く抑えられるのはメリットの一つ。SEO対策より低コストで集客できる場合も。
特に、BtoCビジネスはSNSと相性が良いと言われています。ホテルや飲食店、アパレル・化粧品販売など、「○○(自社の業界) SNS運用」で検索してみましょう。見本となる事例が見つかるはずです。
デメリット
メリットの多いSNS運用ですが、デメリットもあります。それぞれ見ていきましょう。
- 投稿し続ける必要がある
SEOコンテンツの場合、検索結果上位になると数週間維持できることも。
一方で、SNSでは投稿が行われるごとに、その投稿が埋もれていきます。Instagramの「人気投稿」欄に掲載されると、一定期間表示されることもあります。しかし、1ヶ月以上その欄に載り続けることは困難でしょう。
また、投稿が減るとフォロワーがフォロー解除する可能性もあります。そのため、SNS運用では投稿し続けることが重要です。
SNS運用の業者によっては、毎日投稿を6ヶ月以上続けることを勧めるケースも。これにより、時間や手間がかかるのもデメリットの一つでしょう。
- 炎上の恐れ
拡散力が高いSNS。良い情報だけでなく、ネガティブな情報も広がりやすいため、注意が必要です。不適切な内容を投稿し、それが拡散され謝罪が必要となったケースはいくつもあります。
投稿前にダブルチェックをする、SNS運用業者に依頼するなどして、炎上は避けたいですね。過去に炎上した事例を知り、そうならないよう対策を練ることも大切です。
以上、SNS運用のメリットとデメリットをご紹介しました。メリットがデメリットを上回るようであれば、SNS運用も集客に活かしてみるのも良いかもしれませんね。
そこで、続いてはSNSでフォロワーを増やすためのポイントを5つご紹介します。
関連フォロワーを増やす5つのポイント
単にフォロワーの数を増やせば良い、という訳ではありません。将来顧客になる可能性がある関連フォロワーを増やすことが大切です。この章では、そうしたフォロワーを増やすための施策を5つご紹介します。
ユーザーが求める情報を発信する
発信したい内容ではなく、ユーザーが求める情報を投稿することが大切です。見込み顧客となるユーザーが、
- 何に悩んでいるか
- 知りたいことは何か
- どのような未来を望んでいるか
を検討し、投稿内容を考えていきます。
自社の商品を綺麗に撮って投稿しただけでは、フォロワーを増やすのは難しいでしょう。健康食品を販売している企業のアカウントの例をご紹介します。
当初は、自社商品をいわゆる「インスタ映え」的に撮り、商品情報を付記して投稿していたそうです。ですが、フォロワーや売上の伸びはイマイチでした。そこで、見込み顧客を「健康でいたい、なりたい人」と想定し、ダイエット情報や他社の健康グッズの紹介投稿に転換したところ、集客効果が伸びたそうです。
このように、お客様が何を求めているかを念頭にコンテンツ作りをすることを心がけたいですね。このユーザー起点の考え方は、SEOコンテンツを作る際にも役立つはずです。
インサイトでPDCAを回す
ある程度、フォロワーが伸びやすい投稿の傾向はありますが、それがあなたのアカウントに合致するかはわかりません。そのため、ユーザーの反応からPDCAを回すことが大切です。
投稿インサイト(投稿のいいねや表示回数等を調べられる機能)を使って、日々改善を加えていきたいですね。
何のアカウントかわかりやすいプロフィール文を作成する
SNSでは、ユーザーはプロフィールページにアクセスしてから数秒以内にフォローするかどうかを判断すると言われています。そのため、何のためのアカウントなのかすぐにわかるプロフィール文が重要です。ユーザーは、自分には関係ないと感じるとフォローしません。そこで記載しておきたいのが、
- 誰が
- どんな情報を
- どのような方に向けて
発信しているのか、という内容です。併せて、独自性や更新頻度も追記しておくと良いでしょう。長文だとわかりづらいため、端的に箇条書きにしてパッと見の理解しやすさを重視します。
また、インスタグラムでは、文章以外にもプロフィールページから見られる直近投稿6枚に統一感があるとフォローされやすくなります。文字色やフォント、投稿デザインなど、工夫して独自の世界観が伝わるアカウントにしてみてください。
モデルとなるアカウントとの差異を見つける
数千万人以上のユーザーがいるSNS。自社のモデルとなるアカウントが既に存在しているはずです。彼らを参考に、投稿やプロフィール文を見直してみるのも、関連フォロワーを伸ばすコツ。
あるスクールのアカウントは、
- 始めるのに費用がかかる
- 自己投資になる(将来の利益に繋がる)
- 信頼してもらえる投稿デザイン
が共通しているとして、保険や投資系のアカウントをモデルとして、アカウントを改善しました。その結果、フォロワー数が3倍以上になったそう。
このように、自社アカウントのモデルとなる事例を探してみてはいかがでしょうか。文字の大きさや投稿時間、返信内容など、既にフォロワーが多いアカウントがどのように発信しているか。それらを知ることで、アカウント改善のアイディアが見つかるはずです。
「営業っぽさ」を出さない
SNSでは、営業を前面に出すと、逆に集客効果が減るとも言われています。なぜなら、ユーザーはSNSでプライベートの時間を過ごしていることが多いためです。
日常生活でも、くつろいでいる時に「買ってください!」、「ここが商品の強みです!」と、営業マンに熱く主張されると距離を置きたくなる方も多いのではないでしょうか。
また、営業系の投稿が少ないため、投稿内で浮いてしまうのも集客しにくいと言われる要因の一つ。
SNSでは、親しみや信頼を感じられる投稿が集客のポイントです。そのため、営業用の投稿は控えめにして、親しみや信頼を高められる投稿を心がけたいですね。
まとめ
今回は、SEO対策とSNSの関係をご紹介しました。SNSは無料でできるということが最大のメリットでもありますが、炎上のリスクや投稿を継続するといったような労力など、デメリットもあるのがSNS運用です。
自社合ったSNSの運用と費用対効果を検討してから始めるようにしたいですね。
この記事の監修者
永田達成
TATSUNARI NAGATA / 代表取締役
株式会社Soeluの代表取締役。1987年生まれ。福岡県出身。
2010年に大学卒業後、地元福岡のウェブ制作会社に営業として入社。
2019年に個人事業主として独立し、2021年に株式会社Soeluを設立。
現在は福岡を中心に東京・神奈川・大阪・名古屋・札幌など全国から多くのクライアント様とウェブを通して活動中。
永田達成の代表プロフィールはこちら
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