今回は、初心者でも実践しやすいSEOの具体的な手順を解説します。
SEO対策はWEB集客にとって非常に重要な施策。検索結果で上位表示されることでアクセス数を増やすことができます。しかし、「SEOは難しいもの」、「何から始めたらよいか分からない」と感じている方も多いかもしれません。そこで今回は具体的な手順を紹介し、簡単にSEO対策を始められるようになることを目指します。
SEOに興味がある方や、自社のサイトを集客に活用したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
SEO対策とは
SEO対策は、あるワードを検索した際の結果ページで上位に表示させるための施策。まずは概要とメリット・デメリットをみていきましょう。
SEOとは
SEO対策は、検索エンジンからのアクセスを増やすための施策です。
「Search Engine Optimization」の頭文字を組み合わせた用語で、日本語だと「検索エンジン最適化」とも呼ばれます。シンプルに言うと、SEO対策は検索結果ページで上部に表示させるための施策です。
では、なぜ上部に表示されることを目指すのでしょうか。それは、一般的に検索結果で上部に表示されるほどアクセス数が多くなるからです。
例えば、あなたが「SEO対策 やり方」と検索したとしましょう。最初にクリックするのは、上位1~3位に表示されているサイトではないでしょうか。10位よりも下部となると、アクセスする方はかなり少なくなるでしょう。
上位に表示されアクセスが増えると、その分顧客になる人数も増えることが期待できます。そのため、SEO対策は近年注目されているWEB集客方法なのです。
SEO対策のメリット
SEO対策のメリットは、主に以下の通りです。
長期的な集客効果が期待できる
SEO対策で作成したコンテンツは、会社の資産となり、長期にわたって集客効果が期待できます。上位表示となったコンテンツは、長ければ1年以上ランクを維持するケースもあります。WEB広告であれば、料金を払い続けなければ掲載できませんが、SEOコンテンツの場合無料です。そのため、広告宣伝にかかる費用の削減に繋がることも。
SNS運用よりも投稿頻度が少なくて良い
SEOコンテンツはSNS運用に比べ、投稿にかかる負担を軽減できるのもメリットです。SNS運用では、毎日〜数日に1回は投稿しないと、フォロワーのタイムラインに掲載されにくくなります。一方でSEOコンテンツは月1の配信だったとしても、上位に位置することは可能です。日々「何を投稿しようか」とネタ探しに労力を割かなくても良いのは、メリットに感じる方も多いかもしれませんね。
ブランディングに繋がる
上位に表示されることで、ユーザーが「○○といえば□□」とあなたの企業を想起するようになる可能性も。その結果ブランディングに繋がることも。
例えばあなたが美容クリニックAを経営していて、最新の美容情報をコンテンツとして配信しているとしましょう。ユーザーが「美容情報をチェックするならAのサイト」とすぐにあなたのサイトを思い浮かべるようになれば、そのユーザーが背術を考えた際に、あなたのクリニックを訪れる確率も高くなるはずです。
こうしたブランディング効果は短期間(6ヶ月-1年)で叶うわけではありませんが、その分顧客のファン化やリピーター増に繋がります。そのため、長期にわたってSEO対策を継続するのがおすすめです。
SEO対策のデメリット
SEO対策のデメリットは、以下の通りです。
効果が出るまでに時間がかかる
SEO対策は、集客効果が出るまでに半年以上かかる場合が多いです。そのため、即効性は期待できません。
また、狙うキーワードによっては、1年経っても検索結果上位にならないことも。そのような際は、中長期的な視点で戦略を立てたり、検索キーワードを工夫したり(記事後半でご紹介しております)する必要があります。
良質なコンテンツを作るにはコストやノウハウが必要
「SEO対策は無料でできるんでしょ」と思われる方もいるかもしれません。
確かに、無料でできる施策もありますが、良質なコンテンツを作るには費用がかかる場合もあります。例えば、ユーザーに読みやすいようにデザインを変えたり、写真や図を用意したりすれば、その分料金がかかるでしょう。また、SEOスキルを習得するために時間や労力が発生することも。
デメリットが大きいと感じるかもしれませんが、SEOで集客できるようになれば、広告宣伝費を削減できるため、長期的にみるとコスパが良いケースもあります。そのため、長期的な視点でSEO対策を継続することをおすすめします。
SEO対策の手順
続いてSEO対策の手順を見ていきましょう。
- キーワードを選ぶ
- コンテンツを作成、公開する
- サイト構造を最適化する
- 随時リライトする
といった流れを取ることが多いです。それでは、各工程をご紹介します。
キーワード選定
コンテンツ(記事)を作成する前に、まずキーワードを選びましょう。
キーワードによって集客効果がかなり変わることもあるので、重要な工程です。あなたがリフォーム会社を経営しているとしましょう。「親子丼 レシピ」で検索結果の上位にくるコンテンツを作成しても、リフォームの集客には効果的ではありませんよね。
これは極端な例ですが、近しい例は時々見かけます。
集客に不向きなキーワードを選ばないためには、見込み顧客がどのような単語で検索するかを考えることが大切です。
例えば、福岡市でリフォーム会社を探している人をターゲットにする場合、
- 福岡市 リフォーム
- 福岡市 リフォーム キッチン
- 福岡市 リフォーム おしゃれ
などが効果的なキーワードとなります。
ただし、キーワードによっては競合が多く上位表示が難しいことも。そのため、月間の検索回数や競合サイトの状況を考慮して狙うキーワードを決めましょう。競合が多い場合は、よりニッチなキーワードを選ぶことも手段の一つ。(方法は次章の「上位表示の秘訣5選」でご紹介します)
キーワードを選んだ後は、読み手にとっても分かりやすいコンテンツを作成していきます。
コンテンツ制作
コンテンツ制作では、ユーザーのニーズに合わせて記事を作成することが大切です。「ユーザーがなぜそのキーワードで検索したのか」を考え、その課題や悩みを解決する内容を記事に盛り込みましょう。
例えば、「福岡市 リフォーム キッチン」なら、
- 福岡市内でキッチンリフォームをしてくれる会社や工務店の紹介
- これまでの施工事例
- リフォーム費用の相場
について書くのが効果的です。内容を理解しやすいように、写真や図解を用いるのも良いかもしれませんね。
また、Googleガイドラインを守って記事を制作することも大切です。ガイドラインに違反すると検索順位が下がったり、表示されなくなったりする可能性が。ガイドラインは以下で確認できるため、コンテンツを作成する前に読んでおくことをおすすめします。
<リンク>
「Google 検索の基本事項」https://developers.google.com/search/docs/essentials?hl=ja
サイト構造の最適化
コンテンツ作りだけでなく、サイト構造の最適化も重要です。まず行いたいのは、以下の3つの施策。
内部リンクの設置
関連するページへのリンクやメニューの用意など、ユーザーやクローラー(検索順位を決める情報を収集するロボットのようなもの)が閲覧しやすいようにしましょう。
URLの最適化(正規化)
同じページに複数のURLが存在すると、SEOの順位が下がってしまうことも。例えば、あるサイトは「https://www.arusaito.jp」と「https://arusaito.jp(先ほどのURLから「www」を消したもの)」のどちらからでもアクセスできるとしましょう。
いずれのURLでも同じ内容が表示されるため、重複コンテンツと判断されたり、Googleからの評価が分散したりします。そのため、一つにURLを最適化する必要があるのです。
スマートフォンへの対応
レスポンシブデザイン(ユーザーが使う端末によって見やすい表示にしてくれるデザイン)の実装、もしくはスマートフォン用サイトの用意をしましょう。現在はスマホでサイト閲覧をする方が過半数。そのため、スマホからも見やすいサイト作りが大切です。
コンテンツをリライトする
SEO記事は作成した後に配信して終わりではありません。状況に応じてリライトし、ブラッシュアップすることが重要です。
例えば、Googleの検索アルゴリズムアップデート(コアアップデート)によって順位は定期的に変動します。順位が大幅に下落した場合は、原因を修正し改善する必要となるでしょう。
そのほかにも、
- 最新情報を紹介しているページ
- ユーザーの離脱が多いページ
- 長期に渡って順位が上がっていないページ
はリライトを検討することをおすすめします。
このように、SEO対策は一度対策をしたからといって完了するものではありません。
アルゴリズムの変化に合わせて、改善・ブラッシュアップを行い、常に最新の情報を提供し続けることが重要です。積極的にリライトし、より質の高いものに仕上げていきたいですね。
上位表示の秘訣3選
最後に上位表示の秘訣を3つご紹介します。これらのポイントを押さえれば、検索結果上位になる可能性が高まるはずです。無料で始められるものをピックアップしたので、ぜひ試してみてください。
ロングテールワードを狙う
「化粧水」や「リフォーム」などのキーワードは検索回数(検索ボリューム)が多く、それに伴って競合サイトも多いです。そのため、上位表示が難しいことがほとんど。このような場合にはロングテールワードを使うことをおすすめします。
ロングテールワードとは、複数の語を組み合わせた長いキーワード。例えば、「化粧水 50代 美白」、「福岡県 リフォーム 外壁」などが挙げられます。これらは検索頻度が低い分、競合も少なく上位表示が狙いやすくなるでしょう。
「aramakijake」や「Googleキーワードプランナー」を使えば、簡単に検索頻度を調べることができます。利用は無料なので、記事を作る前にチェックしておきたいですね。
月間検索回数が1万回以上であれば、ロングテールに切り替えてもいいかもしれませんね。競合が激しいキーワードでコンテンツ作成をする際は、ぜひ試してみてください。
ユーザーファーストを意識する
ユーザーファーストは、検索結果で上位に表示するために重要な概念です。
ユーザーファーストとは、簡単に言えばユーザー第一のこと。ユーザーが読みやすく、使いやすいコンテンツを提供することが大切です。
例えば、
・関連リンクを張る
→ユーザーが関連する情報や深掘りした内容をリンクを探さずにアクセスできる
・図や写真を掲載する
→文章を視覚的に理解しやすくなる
などがユーザーファーストの施策として挙げられます。
また、見落としがちなのが、ページ表示速度。ある調査によると、表示するまでに3秒以上かかると、ユーザーはストレスに感じるそうです。そのため、必ずページ表示速度をチェックするよう心がけましょう。
外部リンクを増やす
外部リンクを増やすことも上位表示に繋がります。外部リンクとは、別のサイトに貼られた自社サイトへのリンクのことで、被リンクとも呼ばれます。
多くの外部リンクがあると、Googleからの評価が向上。Googleは「多くの外部サイトからリンクを貼られるということは、コンテンツの質が高い」と判断するようです。これにより検索結果ページでの順位が上がりやすくなります。
ただし、悪質な方法で外部リンクを獲得することはタブーです。
例えば、自分で他のサイトを作成し、自社サイトへのリンクを貼るといった方法は、検索エンジンからペナルティを受けることも。また、SEO業者からリンクを購入するのもペナルティの対象になる可能性が高いため避けるべきです。
自然に外部リンクを増やすためには、コンテンツの質を高めることが重要です。
例えば、美味しいレストランや役に立つ家電を見つけて、誰かに紹介したことはありませんか。ネット上でも同様です。良いものは被リンクを貼られ、広まっていきやすいです。そのため、ユーザーが口コミや紹介をしたくなる良質なコンテンツの配信を目指してみてはいかがでしょうか。
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SEO業者に外注する際の相場は月額5-50万円
SEO対策は、WEB集客でおすすめの施策の一つ。ですが、自社で対策を行うのは難しい場合も。そこで、SEO業者に対策を外注することも良いかもしれませんね。
外注することで、
- 本業に専念できる
- ペナルティを回避できる
- アルゴリズムアップデートに対応してもらえる
などのメリットがあります。
一般的に、SEO業者に外注する際の相場は月額5-50万円ほど。(月額契約型)
ただし、この相場は合ってないようなものです。狙うキーワードやコンテンツの内容(動画を入れるかどうかなど)によって、大きく異なることも。
SEOによる集客効果が不明瞭で、「まずは費用を抑えて様子を見たい」という方もいるかもしれません。そのような場合には「成果報酬型契約」「コンサル契約」も選択肢の一つです。
成果報酬型は、
上位表示された日数 × 規定料金
で料金が決まるため、上位表示されるまで料金がかからないというメリットがあります。(サイトの初期整備として費用がかかるケースもあります)。
SEOコンサル契約では、キーワード選定やコンテンツの内容のコンサルを受け、記事作成を自社で行います。その分料金が安くなることも。同じSEO業者で、月額契約か成果報酬かなど選べることも多いので、予算や費用対効果を踏まえた上で契約することをおすすめします。
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まとめ
今回はSEO対策の手順をご紹介しました。
- キーワードの選定
- コンテンツ作成
- サイト構造の最適化
- リライト
といった流れをとることが多いです。
SEO対策はWEB集客としてはメジャーな施策。ですが、即効性がないため、中長期的な視点で取り組むことが大切です。WEBにこれまで関わってこなかったという方でも、丁寧に手順を踏んで取り組めば、上位表示を狙うことができます。
SEO対策が上手くいけば、広告宣伝費やブランディングにかかる費用を削減することも可能です。ぜひ今回の手順を参考に、SEO対策に取り組んでみてください。
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この記事の監修者
永田達成
TATSUNARI NAGATA / 代表取締役
株式会社Soeluの代表取締役。1987年生まれ。福岡県出身。
2010年に大学卒業後、地元福岡のウェブ制作会社に営業として入社。
2019年に個人事業主として独立し、2021年に株式会社Soeluを設立。
現在は福岡を中心に東京・神奈川・大阪・名古屋・札幌など全国から多くのクライアント様とウェブを通して活動中。
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