「SEO対策は低価格でも行える?」
SEO対策というと、費用が高いと考えている方も多いかもしれません。
実際、初期費用で100万円以上かかることもあり、その予想は当たっていることも。ですが、低価格で行える施策もあります。
そこで今回は、
- 低価格でできるSEO対策
- 格安SEO業者の注意点
- 外注費を安くするポイント
をご紹介します。
SEO対策は低価格で可能?
SEO対策は低価格でもすることはできます。ですが、それで高い効果が得られるかはわかりません。この章では、低価格SEO対策の可否と注意点をご紹介します。
できるが、注意点もある
中小企業の広告費は年間98万円が平均です。
<参照>
「【自主調査】中小企業の広告宣伝費用はどのくらい?調査データを大公開!」
結論から言うと、これと同等または以下でSEO対策することもできます。
ですが、対策できる=効果が出るとは限りません。
例えば、あなたが英会話を勉強しているとしましょう。テキストを2,000円で買って独学で勉強することは可能です。ですが、月謝2万円を払って英会話レッスンを受けたり、オンライン英会話をしたりした方が、英語力は高まるかもしれません。
SEO対策も、低価格で実施できますが、集客効果が高くなるかどうかはケースにより異なります。そのため、実施前にどのような結果が見込まれるか検討してから実施することが大切です。
格安の場合、悪徳業者の可能性も
格安施策で注意したいのが、SEO業者を騙る悪徳業者です。
「格安でSEO対策ができます」といって、初期費用をあまりとらずに契約を勧めてくることもあります。その後、「何も対策してもらえなかった」、「お金だけとられた」といった詐欺に近い事例もありました。
また、「順位が上がった途端、追加で高額請求をされた」、「36ヶ月契約だったので、契約解除できなかった」というケースも。騙されないためにも、契約内容や契約書はしっかり確認することが重要です
また、Googleが公表しているSEO業者の選び方を参考にしてみましょう。良い業者ならGoogleが挙げている特徴に合致するはずです。以下から確認できるため、ぜひ参考にしてみてください。
<関連リンク>
「SEO 業者の利用を検討する SEO業者の選択」
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/do-i-need-seo?hl=ja#choosing-an-seo
SEO以外の集客法を検討するのもアリ
コンテンツSEOをするとなると、初期費用で50万円以上かかることも多いです。
それに見合った集客効果が出るには、1年以上かかることも。
そのため、SEO以外の集客を考えるのも手段の一つです。
例えば、美容室やサロンといった美容サービス・商品は、予約口コミプラットフォームやSNS集客の方が効果が高い場合も多いでしょう。充分な予算がない場合は、そうした集客方法を検討してみることもおすすめです。
低価格でできるSEO施策
比較的低価格でできる施策は、
- ローカルSEO
- メディアへの寄稿
- 記事のブラッシュアップ
- SNS運用
が挙げられます。項目の内容をそれぞれみていきましょう。
ローカルSEOの実施
ローカルSEOとは、検索結果ページのマップ部分の上位に表示させるための施策で、「MEO」と呼ばれることもあります。
SEO対策の相場は月額10~50万円ほど。
ローカルSEOであれば、月額2〜5万円が相場と、SEO対策よりも安いことが多いのが特徴です。
(競合やサイト規模により変動が大きいのであくまで参考値です)
また、ローカルSEOは自社でできる工程も多いため、コストを節約しやすいのもメリットでしょう。中小企業の中には、すべて自社でローカルSEOの手続きを行っているところもあります。
Webメディアへの寄稿
他サイトに張られた自サイトのリンクを「外部リンク」と呼びます。この外部リンクの質が高いと、検索エンジンからの評価が高まりやすいと言われています。そのため、SEO対策として重視している業者も多いのです。ただし、低価格で外部リンク施策をするのは難しいこともあります。
そこでおすすめしたいのが、関連するWebメディアへの寄稿です。
例えば、あなたがジムを経営しているのであれば、ダイエットのコツや筋トレ方法を関連するWebメディアに寄稿してみてはいかがでしょうか。著者紹介欄に自サイトのリンクが張られることで、外部リンクが増えます。
また、専門メディアからの外部リンクは質が高いと判断されやすく、自サイトの評価も高まるでしょう。まずは、関連するメディアの問い合わせページから、記事を書きたい旨を送ってみることをおすすめします。
なお、プレスリリースの配信も、同様の理由でおすすめです。
※ただし継続して対策することが重要です。(一度だけの施策で検索が上がることがありません)
既存記事のブラッシュアップ(リライト)
記事のブラッシュアップ・リライトの場合、0から執筆を依頼するより外注費が安い場合がほとんどです。
近年のGoogleは低品質なコンテンツがあるサイトの評価を下げることを示唆しています。そのため、既存記事のブラッシュアップをすることもおすすめの低価格SEO対策です。
なお、自社でリライトをすることもできます。
- 情報が古くなっていないか
- 誤字脱字がないか
- ユーザーの離脱が多い箇所はないか
などを中心にチェックして、記事をリライトしてみてください。
SNS運用
SNSは無料で利用でき、自サイトへのアクセス数の増加も期待できます。
SNSから訪れたユーザーが、サイトに滞在することで、検索エンジンからの評価が高まりやすくなるでしょう。そのため、SEO対策の一環として、SNSを運用してみるのもおすすめです。
ただし、Webの検索ページと違い、SNSは新しい投稿ほど他者に表示されやすくなっています。そのため、毎日もしくは週3~4回以上は投稿しないと効果が見込めないことも。自社で運用するにしても、業務負担にならないような仕組みが大切です。
また、SEOよりもSNSの方が集客が見込めるのであれば、SNS集客にリソースを再配分するのもおすすめです。投稿内容や業種にもよりますが、SNS運用のほうが、SEO対策よりも外注費が安い傾向があります。
SEO対策の外注費用を下げるコツと注意点
SEO対策は外注するケースが多いでしょう。その際、費用を削減するコツがあります。
ポイントは相見積りと、自社での記事制作です。本章では、内容と注意点をご紹介します。
相見積りをとる
SEO対策の費用を安くしたいのであれば、相見積りは必須です。
2~3社への相見積りを依頼してみましょう。5社以上となると、選択肢が多すぎて検討に時間がかかることも。そのため、3社前後がおすすめです。
自社で記事を制作する
コンテンツSEOでコストカットをするには、自社で記事を制作することが有効です。
キーワード選定や分析を「SEOコンサル」という形で外注し、記事を自社で制作することで外注費の削減に繋がります。
クラウドソーシングサイトの「クラウドワークス」「ランサーズ」では、SEOライティングの相場として、「6,000円~1万円(1記事2000文字の場合)」と記載されています。
<参照>
【2023年版】記事作成費用の相場を詳しく紹介」https://crowdworks.jp/times/know-how/12526/#SEO
上位サイトの多くは5,000文字以上のことが多いですから、文章だけでも15,000~25,000円が相場です。
文章以外に、図解や画像、調査費、監修費といった記事制作にかかる費用を併せると、SEO記事は1本あたり3〜5万円となることも。自社で制作すると、その分を節約できます。
また、自社で記事を制作することで提供している商品やサービスへの知識も深まり、他業務の生産性が上がることも期待できます。
※ただし低価格で作成された記事の質に保証はありませんので、価格だけではない記事の質にもこだわることが重要です。
リソース配分に注意
SEO対策にかかるのは、費用だけではありません。
経営にかかるリソースは、主にヒト、モノ、カネ、情報の4つ。費用を削減した分以上に人員をSEO対策に充てると、通常業務の生産性が落ちてしまうかもしれません。
記事制作を自社で制作するとなると、内容によっては1本あたり10時間以上かかることもあるでしょう。初期にはSEO記事の役割や仕組み、ライティング方法を学ぶ必要もあります。
そのため、外注した場合のコスパと比べてどうかなどよく検討することが大切です。
ペナルティを避けた記事制作を心がける
SEO記事を自社で制作する際に、もう1点注意したいのが「ペナルティ」を避けることです。
検索エンジンは低品質なコンテンツにペナルティを課すことがあります。ペナルティを受けると、順位が下がるほか、検索結果ページに表示されなくなることも。
厄介なのが、どの部分がペナルティなのかが検索エンジン側から指摘されないことです。(「手動ペナルティ」の場合は指摘が入ります)専門業者に依頼しても、ペナルティからの回復は数ヶ月かかる場合もあるため、必ず避けたいですね。
本章をまとめてみましょう。SEO対策を安く実施するには、相見積りが必須です。2~3社に依頼してみましょう。
そのほかおすすめの方法が、記事を自社で制作することです。ですが、それには
- 通常業務への負担
- ペナルティのリスク
といったデメリットがあります。
①へは、費用対効果を数値化して検討するなどして対応しましょう。②については、次章でペナルティを避けたライティング方法をご紹介します。
ペナルティを避ける記事作成のポイント4選
SEOコンテンツで必ず避けたいのが、ペナルティです。本章ではペナルティを避けるために抑えておきたいポイントを4つご紹介します。
コピーコンテンツは厳禁
第一に避けたいことはコピーペーストです。
他サイトから内容を剽窃しコンテンツを作ったとしても評価されません。それどころか、ペナルティを課されます。
「ちょっと文末や言葉を変えたから大丈夫」と思われる方もいるかもしれません。ですが、そうした記事でもペナルティを受けている例は多々あります。そのため、「文字数が足りないから」、「ライティングに時間がとれないから」と他コンテンツをマネするのは厳禁です。
参照や引用する場合は、どこのサイトなのか、どの箇所が引用なのかをきちんと掲載するようにしましょう。
なお、近年のGoogleは記事の独自性や、実際に筆者が経験した内容かどうかを評価している動きがうかがえます。現在作った記事が後に低評価とならないよう、既存の記事に書かれていない内容や、実体験を交えた記事制作をおすすめします。
キーワードを詰め込みすぎない
狙っているSEOキーワードを本文に入れすぎないのもペナルティを避けるポイントです。
キーワード数が多いほど、検索順位が高くなると言われていた時期もありましたが、今は違います。
例えば、「筋トレ ダイエット」というワードを狙っているからといって、以下のような文章にするのはNGです。
「ダイエットには筋トレが有効です。筋トレは筋肉を増やし、基礎代謝を上げるので、ダイエットの効果を高めます。また、筋トレによって代謝がアップするため、脂肪燃焼してダイエットが促進されます。さらに、筋トレは体の引き締め効果もあり、ダイエットだけでなく体形改善にも役立ちます。ダイエット中に筋肉を維持することも重要で、筋トレはその点でも有効です。継続的な筋トレがダイエット成功の鍵と言えるでしょう。筋トレはダイエットの強力な味方です」
読みにくく、欲しい情報を理解しにくいですよね。検索エンジンはユーザーにそう思わせるコンテンツを低品質と評価することが多いそうです。そのため、SEOキーワードは適度な量にすることをおすすめします。
chatGPTを使用する際はコピペチェック必須
GoogleはAIを利用して作った記事だからといって、低評価をする訳ではありません。記事の質が高ければ、どのように作られたかは重視しないスタンスのようです。
<参照>
「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」
かと言ってChatGPTで生成した文章をそのまま記事に転記するのはおすすめしません。
大部分を他のコンテンツから引用してきている場合もあるのです。それを記事として公開すると、ペナルティを受けたり、原文のサイトから指摘されることもあるかもしれません。
そのため、ChatGPTなど生成AIを記事制作に使用する場合は、必ずコピペチェックをしましょう。無料で利用できるコピペチェックツールもいくつかあるので、以下で確認してみてください。
- CopyContentDetector
- こぴらん
また、ChatGPTで生成した記事は根拠や実体験といった内容が乏しくなりがちです。
そのため、ChatGPTで文章の下書きを作り、それに肉付けしていく形をとる方がコピペ予防にも繋がり、おすすめです。
まとめ
今回は低価格でできるSEO施策とその注意点をご紹介しました。
具体的な施策は、
- ローカルSEO
- メディアへの寄稿
- 記事のブラッシュアップ
- SNS運用
の4つです。
ですが、集客効果を高めたいのであればSEO業者への外注の必要性は高まるでしょう。
その際には、相見積りをすることで、適切な業者を選びやすくなります。
また、
業者:キーワード選定、分析
自社:記事制作
と分担することで、月額費用が安くなるケースも。
「予算を削減し過ぎて結局、何も効果が出なかった」。
そうならないためにも、費用対効果を意識してSEOを実施してみてください。
SEO対策は細かいことを以下に継続的にすることができるかかが重要になります。一度対策をしたからと言って思ったような結果にはなりません。継続+改善が重要となることを念頭にSEO対策に取り組んでみましょう。
この記事の監修者
永田達成
TATSUNARI NAGATA / 代表取締役
株式会社Soeluの代表取締役。1987年生まれ。福岡県出身。
2010年に大学卒業後、地元福岡のウェブ制作会社に営業として入社。
2019年に個人事業主として独立し、2021年に株式会社Soeluを設立。
現在は福岡を中心に東京・神奈川・大阪・名古屋・札幌など全国から多くのクライアント様とウェブを通して活動中。
永田達成の代表プロフィールはこちら
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