ホームページ制作をするにあたって、多くの会社が悩むのはIT人材に関してではないでしょうか。ホームページはIT技術を使用して開発するため、それなりの知識と技術経験を持ったIT人材を用意しないといけません。
そうしたIT人材が会社にいないのであればどういった対応を取る必要があるのでしょうか。今回はそうしたホームページ制作に関わるIT人材が足りないときの対処法について紹介していきます。
自前でIT人材を採用する
ホームページ制作するIT人材がいないというのであれば、ITの技術や知識を持つ人を自前で教育してみてはいかがでしょうか。社内にいる社員の中でITスキルを持つのに適した人がいれば、その人に対して教育を施したうえでホームページ制作を実施してもらいます。
自分でIT人材を用意するメリットは「お金がほとんどかからない」ことです。外部から人間を招集する場合、招集した人物の給料だけでなく紹介してくれた営業担当の人件費、会社の利益となるお金などもしようとして請求されるためお金がかかってしまいます。
しかし、自社の従業員にホームページ制作をしてもらうのであれば、給料以外に一切お金は発生しません。
自社でIT人材を採用するメリット
また「自社の内情をよく知っている」のもメリットです。
自社の社員であるがゆえに自分の会社の仕組み等をよく理解しており、ホームページ制作に関してもそうした仕組みなどをよく考慮して開発してくれます。
ホームページ制作では様々な部署と折衝することもあるため、自社の社員であればそうしたこともやりやすくなります。
自社でIT人材を採用するデメリット
逆にデメリットとして挙げられるのは「人材を育てるのに時間がかかること」です。
教育といいましたが、数日教育をしてもホームページ制作ができるぐらいの人材は作れません。適性がある人で1か月、普通の人なら数か月は教育に時間かけることになるでしょう。
経験を積ませたい場合はさらに時間を要します。
このように教育して成果を出すにはかなりの時間を要します。自前で育てる場合はそうした時間も考慮しないといけません。
人材を育てる時間や予算がある会社であれば自社採用がオススメ!
なお教育に関しては参考書を読ませるだけでなく、他の会社が開催している勉強会やセミナー等に参加させる方法もあります。そうしたものであれば独学で勉強するよりも効率は良いですか、お金がかかってしまうことには気を付けてください。
同時に退職のリスクも考慮する必要があります。
いくらIT人材を育てたとしてもその人が辞職してしまえば元も子もありません。社員の退職は会社側が止めることはできませんので、人材を教育する時は退職への対策も求められます。
その対策としては 教育する人材を複数人にしたり、業務内容を可視化したりするなどが挙げられるでしょう。
IT専門の人材派遣会社を利用する
IT業界は様々なプログラミング知識が必要であり、必要なものをすべて一つの会社が賄うのは困難です。
そうした会社のためにプログラムのできる人材を用意して派遣するという、 IT専門の人材派遣会社が存在しています。そうした会社と労働者派遣契約を締結すれば、必要なIT人材を派遣してもらえます。
IT専門の人材派遣会社を頼るメリット
IT専門の人材派遣会社を頼るメリットは「必要なスキルを持つ人材がすぐに入手できる」ことです。
ホームページ制作に関するスキルを身に着けさせるにはお金や時間を必要としますが、IT派遣会社から派遣される人材は最初からITスキルがそれなりに備わっています。
そのため人が来た時からホームページ制作が行えるようになります。
比較的メリットが多いIT専門の人材派遣会社
「ピンポイントで必要なIT人材を入手できる」のも人材派遣会社に頼るメリットです。自社の中でIT人材がある程度揃っている場合、派遣会社から入手する人材を絞ることができます。
Webデザインに自信がない場合は Web デザイナーを、プログラム能力が足りない場合はプログラマーを、それぞれ派遣してもらうようにします。そのため人材派遣会社を使用すると最小限の費用で必要な人材を集めることが可能です。
IT専門の人材派遣会社
デメリットは「できることが限られる」ことです。
労働者派遣契約では業務内容や就業時間なども決定します。言い換えれば契約で定められた仕事しかできず、残業も認めないことになります。ホームページで急なトラブルが発生したとしても、起きた時間が業務時間外であれば派遣社員は対応できません。
そうした状況下では自社の社員が対応することになります。
また、紹介料として派遣された人材の年収〇%を人材派遣会社に支払わなければいけません。報酬に見合った働きをしてくれれば良いですが、いざ働いてみると…となることもありますので、ここが人材派遣会社を通して採用したデメリットになるでしょう。
更に、仕事内容を広げたり、業務時間外の対応を広げたりするには労働派遣契約の内容を変更したり、それ用の人材を新たに派遣してもらったりする必要があるので気をつけてください。
ホームページ制作をアウトソーシングする
IT専門に扱う会社の中には、プロジェクトマネジメントからデザイン、システム開発及び保守運用だと、ホームページ制作の最初から最後までを一括で請け負っている会社はあります。
そうした会社にホームページ制作をアウトソーシングする方法もあります。
制作の依頼をアウトソーシングするメリット
アウトソーシングするメリットは「ほぼすべてを任せられる」ことです。
プロジェクトの運営から開発まで行うだけでなく、開発後の保守までの相手の会社に任せられるため、自社内でIT人材を育てる必要がありません。
さらにプロジェクトで必要な人材もアウトソーシングする会社が、自分で何とかするためにこちらがIT人材に悩むことは無いでしょう。
メリットの中でも重要度が高い、保守・運用について
全てを任せられる中で特に重要なのが保守・運用です。プログラム開発は期限を定めて行いますが、制作したホームページの保守・運用に関しては期限がありません。
そのため保守・運用の段階では人の入れ替わりがネックとなります。自分が開発したプログラムであれば保守・運用に関しては容易におこなえるのですが、今は一社にずっと勤めているような時代ではないため、開発者が退職することもあります。
そうなると後任者は1からプログラムを調べて保守・運用をしていかなければいけません。その負担はかなり大きいと考えてください。
制作のアウトソーシングで問題解決も!
ですが、ホームページ制作をアウトソーシングすることは、同時に保守・運用もまたアウトソーシングすることになり、人の交代による負担やトラブルもそちらで対処してくれることになります。
そうした人の入れ替わりに関する問題もアウトソーシングであれば容易に解決することが可能です。
制作時のアウトソーシングに関するデメリット
逆にアウトソーシングするデメリットは「お金がかかる」ことです。
すべてを一括でお願いすることはプロジェクトマネージャーを始め、 Webデザイナーやプログラマー、保守担当要員を全て雇用することと同じため、かなりの費用を請求される場合があります。
必要な人材をできるだけ減らすようにアウトソーシングすることも可能ですが、減らしたぶんだけデザインが良くなかったり、開発が難航して運用が延期されたりといったデメリットもありますので、お金に関してはある程度の予算を投じることも必要でしょう。
アウトソーシングの番外編
制作会社にアウトソーシングする場合と現在ではクラウドソーシング(クラウドワークスやランサーズ)の利用もかなり増えております。
クラウドソーシングを使用するメリットは専門的な部分を依頼でき、かつ費用的に抑えて依頼できることがメリットとなります。
逆にメリットはNDAの結束や完成まで進捗の確認を常にとることが重要となります(もちろんその他のアウトソーシングでもどちらも重要ですが)ここを怠ってしまうと、納期遅れや希望した成果物として上がってこないことが多々ありますので、注意が必要です。
まとめ
ホームページ制作におけるIT人材の課題を解消する方法について紹介してきました。
方法はいくつかありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。実際にIT人材の問題を解消するときはそうした点を考慮して、実施する必要があります。
基本的にITの知識や技術はあって困るというものでもありませんので、外部にお願いするケースでもある程度は自部たちで知識や技術を身につけることも考えておいてください。
この記事の監修者
永田達成
TATSUNARI NAGATA / 代表取締役
株式会社Soeluの代表取締役。1987年生まれ。福岡県出身。
2010年に大学卒業後、地元福岡のウェブ制作会社に営業として入社。
2019年に個人事業主として独立し、2021年に株式会社Soeluを設立。
現在は福岡を中心に東京・神奈川・大阪・名古屋・札幌など全国から多くのクライアント様とウェブを通して活動中。
永田達成の代表プロフィールはこちら
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