ホームページを制作しようと考えた際、多くの場合は自社内での対応が難しいため、ホームページの制作会社に依頼するケースがほとんどです。
とはいえ、「ホームページ 制作会社」などと検索して調べても表示される企業が多すぎてどこに依頼すればいいのか悩まれるケースは少なくありません。制作会社を検討する際の一番の比較項目は費用感でしょう。
こちらも制作会社によって多岐に渡るため依頼主が悩む要因の一つに挙げられます。では、一般的にホームページの制作を依頼する場合の相場とはいくらぐらいなのでしょうか?
今回は、ホームページを制作する際の費用感について規模別に紹介していきます。
- 1 規模別に見るホームページ制作の費用感
- 2 表で見るホームページ制作・作成の費用相場表(東京費用)
- 3 表で見るホームページ制作・作成の費用相場表(地方費用)
- 4 小規模の企業サイト・ホームページ(個人事業主・中小企業向け)の場合
- 5 中規模の企業サイト・ホームページ(中小企業向け)の場合
- 6 大規模の企業サイト・ホームページ(中堅・大企業向け)の場合
- 7 LP(ランディングページ)の場合の費用・相場
- 8 採用サイトの場合の費用・相場
- 9 ECサイト(ネットショップ)の場合の費用・相場
- 10 オウンドメディアの場合の費用・相場
- 11 店舗向けホームページの場合の費用・相場
- 12 ホームページ制作を依頼する先によって価格が変わる理由
- 13 ホームページ制作の目的を明確化しておくことの重要性
- 14 まとめ
規模別に見るホームページ制作の費用感
ホームページを制作する費用感は、求めるホームページの目的や規模・依頼する会社の地域に応じて費用が異なります。
単純に名刺代わりとしてホームページがあればいいのであれば数ページで済むかもしれませんし、または中長期的な戦略で多くのユーザーを集めたい場合、採用活動に利用したいなどは初期段階で数十ページ以上のコンテンツを用意する必要があります。
また、ホームページ経由で商品を購入させたい(ショッピング機能やマイページ機能など)、ユーザーからも口コミを投稿できるようにしたい、各部署でページごとに管理できるようにしたいなど、目的が明確化していれば、それに応じた機能をオプションにて搭載する必要があります。
これらに加え、デザインやホームページの構成、プロカメラマンの手配などどこまでのクオリティを追求するかにもよって費用感は大きく異なってきます。
ホームページの制作には、主にページごとに構成の作成、ページデザイン(PC・スマホ版)、コンテンツ(文章)のライティング、コーディング(PC・スマホ版)といった工程が必要になり、これらをディレクションする上で総合的な工数や大まかな費用が固まっていきます。
そのため、単純にページ数や搭載する機能が増えればその分費用も高くなる傾向にあります。これをふまえ、規模別の費用・相場感について紹介していきます。
表で見るホームページ制作・作成の費用相場表(東京費用)
こちらの表は東京のホームページ制作会社の相場を掲載した早見表になります。(依頼する会社や規模によって費用は大きく異なります)
ホームページの種類 | 小規模(15ページ以内) | 中規模(50ページ以内) | 大規模(100ページ以上) |
---|---|---|---|
企業サイト | ~60万円 | 60~300万円 | 300万円~ |
ランディングページ | ~40万円 | 40~60万円 | 60万円~ |
採用サイト | ~50万円 | 50~200万円 | 200万円~ |
ECサイト | ~150万円 | 150~500万円 | 500万円~ |
オウンドメディア | ~100万円 | 100~300万円 | 300万円~ |
店舗サイト | ~60万円 | 60~200万円 | 200万円~ |
表で見るホームページ制作・作成の費用相場表(地方費用)
こちらの表は東京以外のホームページ制作会社の相場を掲載した早見表になります。(依頼する会社や規模によって費用は大きく異なります)
ホームページの種類 | 小規模(15ページ以内) | 中規模(50ページ以内) | 大規模(100ページ以上) |
---|---|---|---|
企業サイト | ~30万円 | 30~200万円 | 200万円~ |
ランディングページ | ~20万円 | 20~60万円 | 60万円~ |
採用サイト | ~40万円 | 40~200万円 | 200万円~ |
ECサイト | ~70万円 | 70~500万円 | 500万円~ |
オウンドメディア | ~70万円 | 70~300万円 | 300万円~ |
店舗サイト | ~30万円 | 30~150万円 | 150万円~ |
上限の部分は大きく変わりありませんが、最低費用となる部分が東京と比べ地方の方が安いことが分かります。またこちらの費用は標準的なホームページの参考価格となり、必要に応じてオプション(カメラマンの手配など)を加えるとプラスにて費用が発生します。
一概に費用が高ければクオリティが高い・良いものができるという訳ではなく、自社が求めている部分などを得意としている会社に依頼することが重要であり、東京の制作会社に依頼すれば必ず良いものができるという考えではありませんのでその点は注意が必要です。
地方の制作会社にも費用が安くがコスパが良い制作会社が多数いますので、自社と同じ都道府県や面談、オンライン対応などの条件も確認して自社に適した制作会社を探しましょう!
では次にサイトの種類別に応じた費用を確認してみましょう。
小規模の企業サイト・ホームページ(個人事業主・中小企業向け)の場合
紹介ページ:https://simple-alpha.com/works/web/5298.html
個人授業主や中小企業をはじめ小規模のホームページの場合、制作するホームページは最低限の情報をまずは掲載する傾向にあります。
ページ数としては、トップページ以外にサービス紹介、会社概要、お問い合わせ、お知らせ情報などを中心に15ページ以内がが一般的です。このような場合の制作費の相場は地方であれば30万円から東京の制作会社であれば60万円からが相場の費用となります。
名刺代わりに用意するやとりあえず解説するといった目的が多くなりますが、デザインや更新頻度、掲載する情報、サービス紹介などにこだわればその分費用は高くなる傾向にあります。
制作期間
制作の期間は依頼から約2週間から1ヶ月程度で制作が完了します。もちろんコンテンツの規模やデザイン性のサイトなど求めるクオリティに応じて制作期間はことなりますので、開設希望日から逆算して制作会社に相談することをおすすめします。
中規模の企業サイト・ホームページ(中小企業向け)の場合
紹介ページ:https://simple-alpha.com/works/web/3926.html
中小企業に向けた中規模のホームページの場合、掲載する情報は小規模サイトで触れた項目以外に商材やサービスの詳細を説明したページ、導入事例、企業のIR情報、採用情報などが含まれることが多く、ページ数としては50~100ページ程度になることが一般的です。
更新頻度も高くなる傾向にあることから、初期段階では制作会社に依頼するものの、それ以降のお知らせ情報などは自社内でカスタマイズできるよう、CMSやフルスクラッチでの制作を行うことが多くあります。
フルスクラッチとは
フルスクラッチとは、ソフトウェアやシステムをゼロからつくりあげることです。
このような場合の制作相場は30~200万円(地方費用)60万円~300万円(東京費用)程度となります。とはいえ、上記はあくまで初期段階での相場感となります。
中規模での制作となると、その後の更新やコンテンツ作成・追加等を自社内で対応することが多く、中長期的にコストを抑ええる制作や運営を行うことを視野に入れた制作となることがほとんどです。
制作期間
制作の期間は依頼から約2ヶ月から6ヶ月程度で制作が完了。※コンテンツの規模などに応じて完了時期を設定せず継続的な制作となる場合もあります。
大規模の企業サイト・ホームページ(中堅・大企業向け)の場合
紹介ページ:https://simple-alpha.com/works/support/5623.html
最後に、中堅から大企業に向けた大規模のホームページを制作する場合には、今まで紹介した内容に加え、ブランドイメージ・ブランディングが重要になってきます。その為、写真のクオリティやキャッチコピー・掲載する文章など細かく作りこむ必要があり費用も制作期間も長期にわたります。
また、規模が大きくなるにつれて取り扱う商材やサービスも増えるため、制作ページ数も多くなることはもちろんですが、ただ単に作るだけではなく企業としてのブランドも考慮した、デザイン・構成が求められます。
更に部署ごとに管轄が異なるのであれば、初期制作後の管理運営に関しても効率的に行える仕様を整えておく必要もあります。一般的に100ページ以上の場合、制作費の相場は300万円以上になることが多い傾向にあります。地方の場合は200万円以上。
制作期間
大規模サイトの制作期間は6ヶ月以上が都度の目安で数年かけて制作するサイトも中にはあります。どこまでの規模でどこまでクオリティを求めるが必要なのかその点事前に決定することが大規模サイトでの制作がカギとなります。
LP(ランディングページ)の場合の費用・相場
紹介ページ:https://simple-alpha.com/works/web/6587.html
LP(ランディングページ)とは、一般的にWeb広告などで訪れたユーザーに訴求するための縦長のページのことを指します。
広告やSNSと連動させながら、ユーザーを最終的な商材購入や申し込み、資料請求などのコンバージョンにつなげることを目的としており、通常LPは1ページ完結型のサイトで構成されるため、制作費の相場は20万円程度が一般的となります。
ただ、1ページのみの訴求であるため、ページの情報が多くなったり、掲載する写真の量が増えるとその分費用も必要となります。
さらにランディングページは広告と連動する必要があり、季節に応じた商品の変更やキャッチコピーの変更(ABテスト)など常にテスト変更が必要となるので、更新も簡単にできる方が自社での運用も楽になります。
制作期間
制作の期間は通常のホームページより早く、1週間程度で完成するランディングページが一般的となります。
採用サイトの場合の費用・相場
最近の採用サイトの傾向は実際に働いている方を全面に掲載するサイトが多く、カメラマンの手配は必須と言えます。また、自社のコンセプトや採用に対する思い、自社の雰囲気を動画で伝える(掲載)方法も多く採用されており比較的クオリティが求められる傾向になっています。
また、その分オプション部分に費用を掛ける場合が多く、サイト自体の構成はシンプルだが写真や動画に費用を使って制作することが多くあります。
費用は地方の制作会社で40万からとなっていますが、カメラマンの状況や動画の撮影・編集など追加となるとその分費用がプラスになります。こちらもどこまでクオリティを求めるか・高くするかによって費用が大きく異なりますので、予算やクオリティの高さに応じて依頼することが必要となります。
制作期間
制作の期間はそこまで長く、撮影や編集などが完了すれば1か月以内にサイトの制作は完了できるでしょう。
ECサイト(ネットショップ)の場合の費用・相場
紹介ページ:https://simple-alpha.com/works/ec/6487.html
ECサイト(ネットショップ)では、基本的な制作内容とは別に取り扱う商材やサービスによって必要決済・詳細ページを用意する必要があります。
また、ユーザーがホームページから直接購入しやすいようなショップカートシステムを導入したり、会員登録や商品検索、クーポン発行・会員ステータスといったオプション機能を搭載しなければなりません。
このような場合、ホームページを1から構築するのではなく、上記のような機能があらかじめ搭載されたECサイト専用の構築システムを活用する制作会社も多くあります。
取り扱う商材数や決済機能、各種オプションによってページ数が異なるため一概には言えませんが、一般的な制作費の相場は地方の制作会社で70万円からで東京の制作会社で150万円~となります。
もちろん上記でも説明した通り、既存のカートシステム(BASE・STORES・Shopifyなど)を利用することでコストを抑えることが可能です。主要カートシステムの比較・説明はこちらで詳しく説明しています。
ただ、ECサイト制作時に必要とする機能や導入するサービス内容などを明確にすることが必要であり、目的に見合ったシステムを選択することで、上記のコストを抑えることが可能です。
制作期間
既存のカートシステム(BASE・STORES・Shopifyなど)であれば2ヶ月、それ以外の場合は約3ヶ月を目途に制作が可能です。(商品登録数が数千点規模になれば商品登録の別モジュールなどを構築する必要がある為、制作とは別にシステム構築料がかかります。)
オウンドメディアの場合の費用・相場
紹介ページ:https://simple-alpha.com/works/web/3865.html
オウンドメディアとは
オウンドメディアとは“Owned media”という欧米由来のマーケティング手法によるメディアのことです。ようするに、意味的には「自社の所有するサイト」です。広義の意味ではオウンドメディアはホームページやパンフレットなどを含めて全部ということになります。
しかし、実はオウンドメディアが世界的に流行したのは、広義ではなく狭義の意味でのオウンドメディアのことを指します。
オウンドメディアは自社独自の製品やノウハウの情報を最大限活かせる傾向にあり、そこでしか得られない情報からファンとなり得る潜在顧客を増やすことが可能となります。
その過程で、コンテンツを通じた顧客育成も可能となっており、良質なコンテンツであるほど相互的な効果が見込めます。
制作費用もこちらは格安のメディアから比較的高いメディアと大きく分類されます。
地方の制作会社に依頼した場合は70万円規模にて、東京の会社であれば100万円以上の費用からとなっています。
制作期間
オウンドメディアは基本的に記事(コンテンツ)がメインの為、構築の期間は長くありません。最短で1ヶ月以内での制作が可能です。
店舗向けホームページの場合の費用・相場
店舗向けのホームページとは、主に飲食店や美容院、エステサロン、個人塾などのホームページのことを指します。
ポータル系のサイトに店舗情報として掲載するものは、自社のサイトとは異なるため、純粋に独自ドメインで用意するホームページが対象となります。
一般的に店舗向けのホームページの場合、小規模と同様、トップページ以外にサービス紹介、店舗概要、お問い合わせ、お知らせ情報などを中心に10ページ程度が多くなりますが、取扱いメニューや関連店舗などの情報がある場合には合計で50ページ程度になる場合もあります。
このような場合の制作費の相場は地方で50万円~100万円程度となります。小規模サイトは30万円程度で制作も可能です。
また、店舗向けのホームページの場合、ユーザーに向けて画像の多く掲載したり、予約システムを導入することも大きなポイントにもなってきます。(現在は既存の予約システムにリンクする場合も採用されています)
画像素材に関しては、自社で撮影したもので対応できればいいですが、撮影までを制作会社に依頼した場合には別途撮影費も考慮しておく必要があります。(飲食店のサイトのほとんどは写真がメインとなる為プロカメラマンの手配は行った方が良いでしょう)
制作期間
制作期間は規模によりますが、1ヶ月程度で制作可能となります。
ホームページ制作を依頼する先によって価格が変わる理由
ここまでホームページ制作における費用・相場感について規模別に紹介してきましたが、そもそもなぜホームページの制作費用は依頼先によって異なるのでしょうか。
前提として、ホームページの制作費には各社共通の定価というものがあるわけではありません。基本的には依頼主の要望に応じて制作するホームページは全てオリジナルとなるため、その都度見積を取り対応することになります。
その際に重要になる指標が工数と人件費になります。制作会社も対応する人材には限りがあるため、各社が工数に見合った人件費を設定し費用を試算しています。
そのため、簡単な作りであれば費用は安く済みますし、デザインやシステムにこだわった場合には、その分工数や人件費がかかり費用も高くなる傾向にあります。
ホームページ制作の目的を明確化しておくことの重要性
最後に、ホームページの制作費用を抑える上で重要なポイントについて紹介していきます。
ホームページの費用は工数と人件費によって異なるという点は先ほど紹介しましたが、これをふまえ費用を抑えるためには事前に社内でホームページ制作の目的を明確化しておくことが重要です。
ホームページを制作する目的は、「集客数を増やす」「売上増加や利益拡大」以外にも、「ブランディングの強化」「名刺代わり」「求人募集」など様々です。
これらが明確でないままに制作会社に依頼すると、制作会社もどういったホームページを作成すればいいのか分からず、確認や修正に工数と人件費がかかり、費用が想定よりも高くなる可能性も起こり得ます。
そのため、ホームページ制作を外部に委託する際には、必ず社内で目的を明確化しておくと効果的です。
まとめ
ホームページを制作する費用・相場感は、今回紹介した規模感以外にも目的や意図、こだわりなどによっても多岐に渡ります。
同じ目的であっても制作会社によっては費用感が大幅に異なる場合もあるため、制作会社を選定する際には同条件で複数社に見積を取ってみることが重要です。
今回紹介した費用感はあくまで参考として捉え、自社の目的を明確化するとともに効果的なホームページの制作につなげていきましょう。
この記事の監修者
永田達成
TATSUNARI NAGATA / 代表取締役
株式会社Soeluの代表取締役。1987年生まれ。福岡県出身。
2010年に大学卒業後、地元福岡のウェブ制作会社に営業として入社。
2019年に個人事業主として独立し、2021年に株式会社Soeluを設立。
現在は福岡を中心に東京・神奈川・大阪・名古屋・札幌など全国から多くのクライアント様とウェブを通して活動中。
永田達成の代表プロフィールはこちら
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