SEO対策に欠かせないステップのひとつがキーワード選定です。キーワード選定はSEO対策で最初のほうに行う工程であり、自社サイトやコンテンツのアクセス数を集めるうえで、もっとも重要な要素ともいえます。
キーワード選定はかなり重要性が高い工程のため、正しい情報や理解に基づいた実施が必要不可欠です。また無駄をなくし効率的に進める方法もおさえる必要があります。
本記事ではキーワード選定について、意味や進め方、便利なツールなどを詳しく解説します。
キーワード選定の方法をみる前に
キーワード選定に限らず、施策の具体的な方法・進め方を見る前に、用語の正しい意味の理解が重要です。施策に関する基本的なポイントをおさえておかないと、単純なミスや誤解によるトラブルにつながる恐れがあります。
キーワード選定の方法について確認する前に、まずはキーワード選定の意味や重要性の紹介をします。
キーワード選定とは
キーワード選定とは、自社サイトでSEO対策を行うキーワードを選ぶ工程です。
そもそもSEO対策とは、ユーザーがキーワードを検索したときに、自社サイトやコンテンツが上位に表示されることを目的に行う施策です。したがってSEO対策のためには、自社で上位表示を狙うキーワードを選ぶ必要があるのです。
検索エンジンでの上位表示を狙うキーワードを選んだら、選定したキーワードでのコンテンツ制作をします。
SEOにおける重要性
キーワード選定はSEO対策において、かなり重要な工程といわれます。その理由は以下のとおりです。
SEO対策の方向性を決めるポイントとなる:キーワードをもとにコンテンツを制作するため、どのようなコンテンツを作るか、どのようなサイトに仕上げるかを決めるポイントとなります
誤ったSEO対策を防ぐために重要:キーワードを適当に決めると、ターゲット層に合わないコンテンツを制作してしまう恐れがあります。これではいくらコンテンツの質が良くても、アクセスしたユーザーを上手くコンバージョンにつなげられないため、売上アップや登録者増加などの効果が期待できません
キーワード選定はSEO対策の最初のステップであり、SEO対策全体の成否を左右するといえます。
キーワード選定の方法・流れ
キーワード選定の大まかな進め方は以下のとおりです。
1. 軸となる単体キーワードを決める
2. 対策キーワードの候補を出す
3. キーワードを整理する
4. それぞれのキーワードについて競合やボリュームを調査する
5. コンテンツ制作や対策の優先順位を決める
それぞれのステップについて詳しく解説します。
軸となる単体キーワードを決める
はじめにサイト全体の軸となる単体キーワードの決定が必要です。ここでは自社サイトのテーマや目的、方向性に合わせ、シンプルなキーワードを選びます。
たとえば化粧品メーカーがメイクに関するサイトを運営する場合、テーマは「メイク」「美容」などです。アクセスするユーザーも、このようなテーマを求めてサイトに訪問します。ユーザーのニーズと自社で提供する商品・サービスが一致するため、コンバージョンにつながる可能性も高いです。
もしこのサイトが「SEO」をテーマにしたコンテンツを制作・公開したらどうでしょうか。会社全体のターゲットとアクセスするユーザーが合わないうえ、検索エンジンから流入したユーザーのコンバージョンも期待できません。
サイトの方向性を決めるため、まずは軸となる単体キーワードを設定します。
対策キーワードの候補を出す
軸となる単体キーワードが決まったら、続いて具体的なキーワード候補を出す段階です。ここでは多くのキーワードを出すのが目的のため、細かな検討や選定は一旦後回しにします。
キーワードの候補を出す際のポイントは以下の3点です。
ターゲットの悩みや検索しそうなキーワードをイメージする:ターゲットが検索しそうなキーワードでのコンテンツ作成が必要です。ターゲットがどのようなキーワードを使うか考えたり、実際に候補となるキーワードで検索して調べたりします
最初に設定した単体キーワードから連想する:軸となるキーワードから連想できるキーワードは、SEO対策の効果が期待できる可能性が高いです
ユーザーが検索するキーワードを想像する:専門知識のないユーザーは、正式名称以外で検索するケースが多いです。このようにユーザーがどのようなキーワードで検索するか想像する必要があります
キーワードを整理する
キーワード候補がある程度集まったら、キーワードの整理が必要です。先ほども例にした「メイク」をテーマにしたサイトの場合、キーワード候補は以下のようにジャンル分けができるでしょう。
• 商品名や種類:「アイシャドウ」「リップ」「マニキュア」など
• メイクの方法:「アイライナー 使い方」「口紅 塗り方 コツ」など
• 化粧品の選び方:「乾燥肌 ファンデーション」「イエベ チーク」など
• 商品の比較:「リップ おすすめ」「マニキュア ランキング」など
キーワードのジャンル分けをしたうえで、自社サイトで扱うべきジャンルは何か、ユーザーが求めるコンテンツは何かを考える必要があります。
それぞれのキーワードについて競合やボリュームを調査する
対策キーワードの候補がある程度決まったら、それぞれのキーワードについて調査を進めます。調査するべきポイントは以下のとおりです。
競合サイトやコンテンツ:SEOに限らず、マーケティング施策では競合調査や分析が必須です。上位コンテンツの内容や、自社で差別化ができそうなポイントなどを考えます。もし上位がかなりの大手だった場合、対策が難しい恐れがあります
キーワードの検索ボリューム:検索ボリュームが大きいキーワードは、ライバルが多く競争が激しいです。ボリュームが小さいとライバルは少ないですが、検索数自体が少ないため大きな成果が期待できません。バランスを考える必要があります
具体的な戦略策定を進めるために欠かせないステップです。
コンテンツ制作や対策の優先順位を決める
対策キーワードの候補が決まり、各キーワードの調査や分析が完了したら、コンテンツ制作や対策の優先順位を決めていきます。ここでのポイントは以下の3点です。
• 自社のテーマに合い、ニーズのあるキーワードを優先する
• 競合サイトをチェックした結果、勝ち目がありそうと期待できたキーワードを優先する
• 検索ボリュームが小さいキーワードは得られる成果も小さいため優先度は低め
優先順位の高いキーワードから、コンテンツの制作や対策などを進めます。
キーワード選定を効率良く進める方法とは
キーワード選定はSEOにおける重要なステップではありますが、ここに時間を費やしすぎてしまうと、全体的に時間がかかりすぎる恐れがあり危険です。高い質を実現しつつも、時間をかけすぎないよう効率良く進めることが大切です。
キーワード選定を効率良く行うためにおさえたいポイントとして、以下の3点があげられます。
• 最初にターゲットや目的を明確にする
• ツールを活用する
• 競合サイトの調査も重要
キーワード選定を進めるうえでのポイントについて、それぞれ詳しく解説します。
最初にターゲットや目的を明確にする
キーワード選定をはじめる前に、サイト全体のターゲットや目的の明確化が必要です。キーワード選定はサイトのテーマや目的、方向性に合わせて行います。すなわち目的などが明確になっていなければ、効果的なキーワード選定ができないのです。
ターゲット・目的を決める際のポイントは以下のとおりです。
• ターゲット:ターゲット層によって効果のあるコンテンツ内容は異なります。そのため自社のターゲットとなる層の性別や年齢などの属性、ターゲット層が抱えがちなニーズなどを考えます。
• 目的:売上アップや会員獲得など、サイトを運営する目的の明確化も必要です
ツールを活用する
キーワード選定の効率化には、ツールを活用するのが便利です。
キーワード選定に役立つツールを3つ紹介します。
• キーワードプランナー:Googleが提供するツールです。キーワードの検索ボリュームを、大まかな数値で把握できます
• Google Search Console:ユーザーがどのようなキーワードで検索し、サイトにアクセスしているかを確認できます。ユーザーのニーズや求められているジャンルの把握に便利です
• ラッコキーワード:入力したキーワードから派生するキーワードを調べられるツールです。キーワード候補をリストアップするときに役立ちます
キーワード選定をすべて人力で行うのは時間がかかり限界もあるため、ツールも併用するのがおすすめです。
サジェストとは?
競合サイトの調査も重要
競合サイトの調査も重要です。すでに存在する競合サイトより優位に立つには、自社ならではの強みの発揮や、競合以上に価値のあるコンテンツを提供する必要があります。
競合サイトの調査では、以下2つのポイントのチェックが大切です。
• 競合サイトで取り上げられている内容:ユーザーのニーズを満たすには、競合サイトで記載されている内容を自社コンテンツ内でももれなく扱う必要があります。
• 競合サイトで扱われておらず、自社が強みを発揮できるポイント:競合との差別化や自社の優位性獲得につながります。
まとめ
キーワード選定は、SEO対策の基本かつ重要な部分です。キーワード選定はSEO対策にも大きく影響し、自社サイトやコンテンツの成否を分ける事態も十分に有り得ます。
キーワード選定を上手く進めるには、正しい方法やポイントをおさえることが大切です。今回紹介した内容をもとに、効率的かつ確実なキーワード選定を進めていただければと存じます。
この記事の監修者
永田達成
TATSUNARI NAGATA / 代表取締役
株式会社Soeluの代表取締役。1987年生まれ。福岡県出身。
2010年に大学卒業後、地元福岡のウェブ制作会社に営業として入社。
2019年に個人事業主として独立し、2021年に株式会社Soeluを設立。
現在は福岡を中心に東京・神奈川・大阪・名古屋・札幌など全国から多くのクライアント様とウェブを通して活動中。
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