Webサイトを制作すると時にターゲット像を仮定するマーケティング手法です。
ペルソナはWebサイトを制作する時やリニューアル時に多く用いられ、構成やサイトデザイン、キャッチコピー、広告配信時の仮定ターゲットとして活躍します。
ペルソナとは
ペルソナ(persona)とは、サービス・商品の典型的なユーザー像のことで、マーケティング関連において活用される概念です。
ペルソナはあくまでも仮定なので、仮定したことを実際に行いその反応を確認しつつ仮定したターゲットとの相違を確認しブラッシュアップしていくことが大切です。
では実際にペルソナとはどのようなことを仮定するのでしょうか?
「ペルソナ」の人物像設定
実際にその人物が実在しているかのように、名前、年齢、性別、居住地、職業、家族構成、役職、年収、趣味、特技、価値観、生い立ち、休日の過ごし方など、本当に事細かくリアリティのある詳細な情報を設定していきます。
このペルソナの人物像を設定する際に自社がローンチするサービスは一体どんな人が使い、どんな人に利用してもらいたいかを考え、使う人に立場になって考えることが大切です。
ここでいうペルソナは「ターゲット」や「ターゲットマーケティング」と異なり、ターゲットやターゲットマーケティングよりペルソナはより深く詳細に人物像を設定していくことが大切です。
「ペルソナ」の具体例
ペルソナの具体例として、以下を設定してみました。
ターゲット
男性・30代〜50代・課長以上
ペルソナ
- 福岡太郎
- 35歳
- 男性
- 既婚
- 年収600万円
- 福岡市在住
- 妻、長女(4歳)、次女(2歳)の4人家族
- ジム、旅行好き 趣味:野球観戦
- Facebookでビジネス系の情報をフォローしている
- 周りの友人は飲食店経営者などが多い
上記のように、ターゲットとは違いペルソナは本当に実在している人物のような設定を行いその人が日頃どんなことを考え、行動しているのかを把握できるまでにします。
なぜ「ペルソナ」設定が重要性なのか
サイトの制作や商品開発、マーケティングには世代や性別、様々な考えを持った人たちが関わります。しかし利用されるサービスは複数ある物ではない為、利用ユーザーの認識を共通させることが目的です。
市場調査やマーケティング段階でペルソナを行うことで、それに携わる全員の意思を統一させ、ターゲット像を曖昧にさせないこともペルソナの役目となります。このペルソナを行わないと関係者の認識が曖昧になり、コンセプトがずれたサービスとなってしまいます。
そういう点でもペルソナは非常に大切な役割を持っているのです。
「ペルソナ」を設定するメリット
ペルソナを設定することで具体的にどのようなメリットがあるのか考えていきます。
関係者間で共通した人物像を認識できる
ペルソナの重要性でも述べた通り、関係者間での認識を統一させることができます。ペルソナという1人の代表的な人格を設定することで、プロジェクトを効率よく進めることができ、サービス開始時の大きなズレを感じることが少なくなります。
ユーザー目線の精度を最大限まで高めることができる
ペルソナ設定時に話した「その人物になりきる」ことでユーザーがどんな情報を求め、どんな行動を起こすのかを最大限ズレのない精度で認識できる。しかし、ペルソナはあくまでも仮定なので、サービスローンチ時には必ずペルソナの人物像とズレが生じるので、その点は運営後のアップデートや第二弾の商品開発でカバーする必要があります。
しかし、いかにそのズレを最小限に抑えるかがペルソナの大きな役目とも言えるでしょう。
時間・コストの削減ができる
なんども言いますが、ズレをいかに抑えるかで今後のサイト制作や商品開発の時間やコストを削減することができます。ペルソナがうまくハマればそこをうまく活用して、今後の施策などにも多く利用できます。いかに時間やコストを削減して、最前のサービスを提供できるかが鍵となります。
「ペルソナ」作成・活用時の注意点やデメリット
ペルソナの精度が低ければデメリットになってしまうので、しっかりと人物像を設定することが大切です。
思い込みや先入観で考えない
ペルソナを設定する際は自分が持っている思い込みや先入観、固定概念を必ずもたないようにしましょう。これは自分とは同じ考えの人がこの世にはいないからです。十人いれば十通りの考えがあると同じで、これら思い込みや先入観がペルソナ設定の邪魔になってしまうからです。
ペルソナ設定時は無になって考えることが大切です。
常に変化することが大切
人の考えが変わると同時にペルソナの人物像もどんどん変化します。それは設定した人物像が成長すると同時にペルソナも変化が必要ということなのです。常に最新の情報を求め、提供サービスをブラッシュアップしなければ意味がありません。
数年前にペルソナした人物像を今でも設定していても全くの効果がありません。逆にマイナスのイメージになりかねないので、必ず時と共に常に変化させることが大切です。
選択と集中の情報を絞ることも大切
ネット情には大量のデータがあり、全てを取り入れていても膨大な情報量となります。選択と集中を行うことで精度の高いペルソナ人物像が出来上がります。全てを盛り込むのではなく、必要な情報を必要なだけと決めてください。
情報を入れれば何かを捨てるということがこのペルソナも大切なのです。
「ペルソナ」を設定し、顕在的ニーズと潜在的ニーズを把握
顕在的ニーズと潜在的ニーズをはっきりと理解することで、いま誰に対して、どの情報を発信することが大切なのかを的確に把握することができます。
いかに潜在的ニーズに訴求することができ、商品を手にとってもらうことができるのか?代表的な人物像の後ろにはどのくらいの顧客がいるのか?全てはユーザーが求める物に対して訴求できかが鍵となります。
これを機会に自社のWebサイトや商品開発のペルソナを一度見直してみてはいかがでしょうか。
この記事の監修者
永田達成
TATSUNARI NAGATA / 代表取締役
株式会社Soeluの代表取締役。1987年生まれ。福岡県出身。
2010年に大学卒業後、地元福岡のウェブ制作会社に営業として入社。
2019年に個人事業主として独立し、2021年に株式会社Soeluを設立。
現在は福岡を中心に東京・神奈川・大阪・名古屋・札幌など全国から多くのクライアント様とウェブを通して活動中。
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