今回は、SEOの料金見積りについてご紹介します。
形がわかりにくい、見えない施策だからこそ、「この見積りは妥当だろうか」「相場よりも高すぎないだろうか」と不安になることもありますよね。
そこで今回は、SEO対策の内容別に見積り料金の相場をご紹介します。
それ以外にも、
- SEO対策の見積り料金が変わる要素
- 見積り前に準備したいこと
- 料金を安くする方法
- 業者の選び方
も併せて解説しますので、これからWEB集客を考えている方はぜひチェックしてみてください。
【種類別】SEO対策の見積り料金相場
SEO対策にはいくつかの種類があります。どの施策かによって、料金もさまざま。
SEO業者が見積りでどの施策を想定しているかもさまざまです。そのため相見積もりをした際に「なんでこんなに差額があるのだろう」と戸惑うこともあるかもしれません。そんなときは、見積りの内訳で施策の内容を確認してみましょう。
本章では施策の種類別に費用相場をご紹介します。見積りに不安感がある場合はぜひ参考にしてみてください。
※SEO対策の費用は多くの要素によって異なります。そのため「相場があるようでない」と言われることもあります。後述の費用よりも高いからといって悪徳業者という訳ではありません。あくまで参考値として確認していただけますと幸いです。
| 種類 | SEOコンサル | 外部対策 | 内部対策 | コンテンツSEO |
| 費用 | 10万円～ | 3万円～ | 10万円～ | 10万円～ |
SEOコンサル
【月額10〜50万円】
SEOコンサルでは、SEO対策を全面的に支援してくれます。コンサル内容としては、
- 競合、課題分析
- キーワード調査
- SEO施策立案
- 分析
- 記事の企画、構成
等が挙げられます。
そうしたSEOコンサルの費用相場は月額10〜50万円です。狙うキーワードやサイトの規模によっては、月額80万円以上かかるケースもあります。
外部対策
【3〜15万円】
外部対策は主に、他サイトに貼られる自サイトのリンク(外部リンク)を増やす施策のことです。
Googleは外部リンクをサイトの評価に使っていると言われています。そのため外部対策で外部リンクを増やすことは重要と考えられているのです。
中には、外部リンク獲得ごとに費用が発生する成果報酬型を採用しているSEO業者もあります。SEO対策の初期費用を抑えたい場合はそうした契約を選ぶのも手段の一つでしょう。
内部対策
【10〜30万円】
SEOの内部対策は自サイト内で行う施策のことです。複数あるURLを一つに統一したり、検索エンジンに見つけてもらいやすくサイト構造を単純化したりといった内容が挙げられます。
料金は10〜30万円が相場ですが、大規模サイトの場合はそれ以上になることが多いです。
コンテンツSEO
【月額10〜50万円＋記事制作費1本3〜10万円】
コンテンツSEOでは、良質なコンテンツ(記事)を作り、キーワード検索したユーザーの流入を狙うSEO施策です。
月額料金のほかに、記事制作費が追加で必要となります。
記事数によって見積り額は大きく変わってくるでしょう。業者によっては、記事100本の制作費を初期費用として見積りする場合もあります。
なお、コンテンツSEOの契約には競合分析や記事の企画・構成といったコンサル業務が含まれていないケースも多いです。そのため、
- SEOコンサル
- コンテンツSEO
の2種類を月額契約するとなると、月に数十万円以上必要になります。
SEO対策の契約タイプ別料金相場
SEO対策には主に2種類の契約タイプがあります。月額固定型と成果報酬型です。以下、それぞれの特徴をご紹介します。
月額固定型
月額固定型は、その名の通り毎月決まった額を支払い続ける契約タイプです。
月額だからと言って、月ごとに契約かどうかを決められる訳ではありません。たいていの業者では最短契約期間が定まっており、その期間中は契約解除ができません。そのため、SEOの成果が出ていなくとも料金を払い続けなければならないというデメリットがあります。(最短契約期間は、6〜12ヶ月のことが多いです。）
ただし、成果報酬型と違い毎月の料金が明確なため、予算を管理しやすいのはメリットと言えるでしょう。
なお、月額料金のほかに、初期費用が必要な場合もあるため注意しましょう。
例えば、
- サイトのコンテンツが乏しい
- サイトに技術的な問題がある
といった場合は、最初にサイトのリニューアルが必要になるケースも。
成果報酬型
成果報酬型では、目標の達成内容によって料金が変動する契約タイプです。
例えば、
- 外部リンク1件獲得ごとに○○○円
- 制作した記事が10位以内に入った日数×2,000~3,000円
といった計算がされます。
成果が出るまでに料金が発生しないことが多いため、初期費用を抑えたい場合はおすすめの契約です。(サイト整備等で初期費用がかかるケースもよくあります)
しかし月額契約型と同様に、成果報酬型にも契約期間が定められていることが多いため注意が必要です。期間は3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月など業者によって異なります。
例えば12ヶ月契約で、記事が計300日上位表示されたとしましょう。成果報酬が1日あたり2,000円の場合、
300日× 2,000円 ＝ 600,000円
と、記事1本で50万円以上かかる計算になります。
これで集客が見込めれば良いのですが、記事は複数本必要な場合も多いでしょう。それらの成果報酬も含めると、月額固定型よりも割高になるケースもよくあります。このようにならないためにも、成果報酬型の場合
- 予算
- 契約期間
- 費用対効果
- 解約後の報酬対象
は、よりしっかり検討することをおすすめします。
SEO対策の料金が変動する要素・理由
見積りを確認した後、「相場より高いけど、ぼったくられてる？」と思われる方もいるかもしれません。ですが、SEO対策はさまざまな要素によって費用が大きく変わってくるため、相場があってないようなものなのです。
そこで本章では、SEO対策にかかる費用が変わる要素を5つご紹介します。
記事の本数
コンテンツSEOでは、コンテンツ(記事)を配信することで、キーワード検索からの流入を狙います。
提案される記事数は業者によって異なるでしょう。記事も1本制作するごとに数万円かかります。そのため、記事数によって見積りに差額が出る場合が多いです。
狙うキーワードや競合の状況
SEO対策では、検索結果で上位をとるのが難しいワードとそうでないワードがあります。
難しいとされるのは、月間検索数や競合サイトが多いワードです。
例えば、「化粧水」と検索される回数は、月間で10万回以上。上位を獲れればその分PV数も増えるでしょうが、競合が多い分、難易度は上がります。
そうした競合が多いワードでも上位に位置するには、より質の高いコンテンツが必要となるでしょう。例えば、記事に
- 動画の埋め込み
- 図解の作成
- クオリティの高い写真
- 専門家による監修
- SEOに精通したライターによる執筆
などの要素が必要になってくる場合も。これらを踏まえると、記事1本あたり10万円以上かかることもあります。
そのため、競合の多いワードでの上位表示を依頼すると、料金が高くなるのです。
また、記事にかけられる予算が限られている場合はより競合の少ないワードを提案することもあります。先ほどの「化粧水」ではなく、「化粧水 保湿 プチプラ」など複数の語を組み合わせたワードは、競合が少なく狙い目なことも。
こうした施策は「ロングテールSEO」と呼ばれています。そのため、記事に割けるリソースが少ない場合は検討してみることをおすすめします。
ロングテールSEOについては、以下で詳細をご確認いただけますので、ぜひチェックしてみてください。
<関連リンク>
複合キーワードで大きな成果！ロングテールSEOのメリットと注意点。外注見積り例も解説します
上位表示された日数
成果報酬型の契約では、上位表示された日数によって料金が変動します。
多くの業者では、上位10位以内に位置すると料金が発生するケースが多く、3位以上になると追加で料金が発生することもあります。
一方で、そうした成果が出るまでは料金が発生しないため、月額契約よりも割安になる場合もあるのです。(初期費用が発生する場合もあります)
素材や監修の有無
記事制作は文章を書くだけではありません。ユーザーにより理解してもらえるよう、写真や図解を用いることも多いです。
また、近年Googleは専門家が執筆しているまたは監修しているといった専門性・権威性のある記事を評価する傾向があります。
上記の料金は、
- 写真(素材サイト) 1枚 0〜1,000円
- 写真(カメラマンを手配する場合) 5万円〜
- 監修 記事1本あたり1〜3万円
が相場として挙げられます。そのため、自社でこうした素材や監修を準備できる場合は、その分料金を安くすることも可能です。
特にコンテンツSEOを行う場合は、自社サービス・商品に関係するコンテンツを作ることが多いでしょう。そのため社員を監修者として採用できる機会も多いはずです。
記事制作見積りの内訳に監修費用が含まれている場合は、「自社で監修する分、費用を安くできるか」といった提案をしてみることもおすすめします。
自社で行う業務内容
SEO対策の記事制作費は3〜5万円が相場です。これは、記事制作すべてを外注した場合の相場となっています。
そのため、一部を自社で行えるとなれば、見積り料金はさらに変わってくるでしょう。
自社で行いやすい業務としては、記事のライティングが挙げられます。キーワード選定や記事構成はSEOの知識がないと効果の薄い記事になってしまいがちです。
ですが文章に関しては、日々の業務で書き慣れているという方も多いのではないでしょうか。また、内容は自社サービス・商品に関わることが多いです。そのため、SEO業社が作成した構成に沿った執筆は、自社で行えるケースも多いのです。
ライターにSEO記事制作を依頼する相場は、1文字あたり3〜5円が相場です。記事は1本あたり3,000〜5,000字が多いですから、2万円前後の費用を抑えられるかもしれません。
ただし、同業務で日々の仕事が疎かになってしまっては本末転倒です。割けるリソースがない場合は記事制作の全てを外注した方が効果的なケースもあります。
見積り依頼前に考えたいこと
続いては、見積り前に考えておきたいことをご紹介します。より具体的な目的やイメージがあると、その分業者も提案をしやすくなります。スムーズに契約に進めるためにも、ぜひチェックしてみてください。
SEO対策の目的
まずは SEO対策の目的を決めることが大切です。なぜなら、目的がブレると施策もブレることが多いためです。その結果、どの目的も達成されないといったケースに陥ることもあります。
例えばあなたが英語の勉強を始めるとしましょう。目的を決めないと
- TOEICの試験対策をする
- 英検を受験する
- 英会話教室に通う
- 英語で日記を書く
- 英単語帳を丸暗記する
など、さまざまな方法に手を出しがちです。一方で、「海外旅行をスムーズに行けるための英語を習得する」という目的があれば、
- 英会話教室の海外旅行コースを受講する
- 海外旅行に関するフレーズを300個暗記する
というふうに目的に直結した施策が出てくるでしょう。その結果、目的を決めないパターンよりも短期間で成果が出やすいはずです。
SEO対策も同様に、最初に目的を決めるからこそ、効果的な施策を決めやすくなります。
- 問い合わせ数の増加
- 広告費を削減する
- ブランディングに繋げる
- 認知度アップ
など、できるだけ具体的に目的を設定することをおすすめします。
これにより、見積り時に業者も提案をしやすくなるでしょう。無駄な施策を省けることで、外注費の削減にも繋がります。
SEOよりもコスパの良い集客方法がないか
「WEB集客＝SEO対策」と、他のやり方を検討せずに始めてしまうこともあります。ですが、もっと良い方法があることも多いのです。
例えば、美容室を経営しているクライアントAさんは、集客のためにSEO対策を考えていました。ですが、キーワード検索で美容室を探す方は少数派です。
ホットペッパービューティーがおこなった調査によると、キーワード検索で現在通っている美容室を見つけたという女性は約2%。美容室の情報は、友人・知人からの口コミや予約サイトを通して知ることが多いそうです。(約60％)
参照：https://hba.beauty.hotpepper.jp/wp/wp-content/uploads/2021/06/census_fullreport_hair_202106.pdf
また、近年であればSEO対策よりもSNS集客のほうが効果があるかもしれません。
このように、WEBで集客を増やす＝SEO対策と早合点すると、効果的な施策を見逃してしまう可能性があるのです。
そのため、自社や同業界の認知経路を調べた上で、SEO対策は適切かどうか検討することをおすすめします。
自社で割けるリソース
SEO対策に対して、人員や予算などがどのくらい割くことができるかも、事前に把握することが大切です。
例えばコンテンツSEOを行うのであれば、記事数は多い方が集客効果が見込めます。だからと言って、100本、200本と制作していたら「いつの間にか例年の広告費の数倍になった」「記事管理業務が増え、社員の生産性が落ちた」といった結果になる恐れも。
そのため見積り前に、予算や自社で行える業務範囲を把握してみてはいかがでしょうか。業者も予算内で適した提案をしてくれるため、効果的な施策が期待できます。
SEO業者の選びでチェックしたいポイント6選
SEOは業者選びで成果がかなり変わってきます。中には悪質な業者もいるため注意が必要です。そこでこの章では、業者選びでチェックしたいポイントを6つご紹介します。
実績を公開しているか
SEO対策は数値で具体的な成果を把握しやすい施策でもあります。
「“○○”のワードで検索結果20位から3位に上がりました」、「PV数が3倍になり、申し込み件数が40％増えました」といった文言を見たことがある方もいるかもしれません。
このように、具体的に結果を示すことができるため、実績がある業者は成果内容を公開していることが多いのです。
だからこそ、まずは業者のサイトで実績や事例をチェックしてみましょう。
中には予算規模やどのような施策をしたか書かれていることもあります。自社と似た規模や業種であれば、ノウハウが蓄積されている可能性があるため、より高い効果が期待できるでしょう。
説明がわかりやすいか
SEO対策では聞き慣れない言葉も多いかもしれません。一方で業者は馴染みがある言葉なので、つい専門用語を使ってしまいがちです。内容があやふやなまま承諾した結果、追加料金を請求されたり、トラブルになったりすることもあります。
そのため、わかりやすい説明をしてくれる業者がおすすめです。メールや電話でのやりとりもスムーズに進むため、効率も高まるでしょう。
施策がガイドラインに違反していないか
業者の施策がGoogleのガイドラインに沿っているかどうかはかなり重要です。中には悪質な方法で一時的に順位を上げ、短期間で契約終了しバックれるという業者もいます。
- リンクを購入する
- 他コンテンツのコピペ(無断転載)
- ヤラセの口コミ
など、ブラックな方法を用いないか契約時にチェックすることをおすすめします。
悪徳な業者かどうかを調べるために、Googleが業者にすべき質問項目を公表しています。それらを参考に、業者を選んでみてください。
参照：「検索エンジン最適化（SEO）スターター ガイド」
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/do-i-need-seo?hl=ja
契約期間、料金体系
「SEO対策で効果が出るかわからないし、1ヶ月だけ依頼して様子をみよう」と考えている方もいるかもしれません。
ですが、SEOの外注は最短でも6ヶ月〜12ヶ月の契約が必要なケースが多いです。というのも、SEO対策はすぐに成果が出る施策ではないためです。早くとも6ヶ月、狙うワードによっては1年以上かかることも。そのため最低契約期間を定めている業者が多いのです。
月額料金が安いからと契約したところ、2年契約が必須だったというパターンもあります。そのため、最短契約期間は必ずチェックしましょう。
見積りが相場よりも高すぎ(低すぎ)ないか
数社に見積りを依頼すると、だいたいの相場がわかりやすくなります。似た内容にも関わらず、相場よりも高すぎる・低すぎる場合は内容を精査した方が良いかもしれません。
特に、高い場合は
- 進行管理費
- 記事外注管理費
- 維持費
- ○○一式
などの名目で料金が上乗せされている場合も。そのため、料金の内訳が詳細かどうかも依頼前にチェックしておきたいですね。不明瞭な点は臆せずに業者に尋ねましょう。そこで高圧的な態度をとる業者はおすすめしません。
サポート体制
SEO対策は不明瞭な箇所も多いWEB施策です。
というのもGoogleが「こうすると順位が上がるようにアルゴリズムを変えました」、「このサイトは○○なので順位を落としました」と具体的に説明することが少ないためです。そのため、SEO対策を外注していても不安を感じることが出てくるかもしれません。
例えば、「この記事が順位が落ちたけど、何のせい？」「コンテンツを自社で作っているけど、この書き方でペナルティは受けないだろうか」などが挙げられます。
そのためサポート体制が整っている業者がおすすめです。中には毎月の問い合わせ回数が料金ごとに決められているところもあるので注意が必要です。
対応可能時間や連絡手段等、問い合わせしやすい体制が整っているかはチェックしておきたいですね。
SEO対策の費用を安くするには
最後にSEO対策の料金を安くする方法を3つご紹介します。費用対効果を高めるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
相見積りをとる
SEO対策の費用は相場があってないようなものです。似た内容で見積りを依頼しても、数十万円の差が出ることもあります。そのため2〜3社に相見積りをとることをおすすめします。
これにより相場が見えてくるはずです。その上で納得いった業者に依頼することで、費用を抑えられるでしょう。
自社で記事を作成する
SEO業者にキーワード選定や構成を指示してもらい、自社で記事を作成することもできます。
SEO記事作成にかかるコストは1本あたり3〜10万円です。自社で作成することで、その分の費用をカットできます。
ただし、クオリティが下がってしまっては本末転倒です。適宜、記事の品質をチェックしてもらえるサポートが整っているSEO業者を選ぶのが自社でSEOコンテンツを作る秘訣です。
記事単位で外注する
コンテンツSEOをすると決めている場合は、 SEOの専門業者よりも、SEOに強いライターに依頼したほうが安価に済む場合もあります。
SEO業者では月額で料金がかかることが多いですが、ライターの場合は記事単位で依頼することが多いです。そのため、効果が見込めない、相性が合わないとなった場合に、依頼をストップしやすいのがメリットです。
料金相場に関しては、企画・構成から依頼する場合は3〜5万円、執筆のみ依頼する場合は2〜3万円のことが多いです。
ただし、SEO対策の全面的なサポートやコンサルは依頼できません。その結果、思ったように集客が見込めないこともあるため注意が必要です。
まとめ
今回はSEOの料金見積りについてご紹介しました。
料金は、
- SEOコンサル 月額10〜50万円
- 外部対策 3〜15万円
- 内部対策 10〜30万円
- コンテンツSEO 月額10〜50万円
が相場として挙げられます。ですが、SEO対策の費用はさまざまな要素によって変動します。そのため、数社に相見積りをとり、納得できた業者に依頼することをおすすめします。
