サイト分析に必要な2つの分析手法とは?分析ツールや業者活用のポイントを解説!
自社のWEBサイトを分析してマーケティング施策やサイトの改善に活用したいと考える経営者や担当者の方は少なくありません。
しかし、具体的にサイト分析を行える人材が少ないのもまた事実です。分析手法をそもそも知らないために起こる社内問題で、サイト分析をアクセス解析のことのみだと誤解している方も中にはいるくらいです。実際は、アクセス解析の数量的データを確認する作業だけでは決してありません。
さまざまなアプローチから項目ごとにサイトのデータや調査結果を解析してサイトの置かれている状況を示してくれる指標です。そこで、サイト分析によってSEO・マーケティングの現状を把握する方法やツール活用、業者利用の注意点などそれらのポイントについて紹介します。
サイト分析とは
すでに公開されている自社サイトをさまざまなアプローチから解析するのが「サイト分析」の役割です。
分析結果をWEBサイトにフィードバックして、改善施策を加えるための現状変更や維持を目的としたものです。一般的に「サイト分析」を依頼したいという場合は、WEBサイトのSEOやマーケティングを目的としているケースがほとんどです。
最終的に自社サイトの低迷したアクセスやCV(売上・問い合わせ)の状況を改善する、問題を解消するなどしてより質の高い結果の出るサイトを作り出すための作業です。
2つの分析方法を使い分ける
サイト分析には2つの方法があります。1つ目は具体的な数字でデータを解析する「定量分析」、2つ目がアンケートの実施やヒアリング調査を通じて質的データを解析する「定性分析」です。
それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらか片方だけ実施すればよいという話ではなく、解析したい情報や目的に応じてサイトの分析手段に加えます。
また、数字によるデータの定量分析にばかり頼る企業やSEO業者は少なからず存在し、それによりSEO的なアクセスや検索順位は問題ないが、流入の質が低い、顧客のサイトに対する課題・問題を共有できずCVに反映できない、という欠点が浮き彫りとなることがあります。
この点にも気をつけながら後ほど説明する業者の注意点もあわせて見ておくことです。
アクセスが増えてもCVに結びつかない理由
質的な調査がおろそかで起こる「アクセスが増えても、CV(資料請求・問い合わせ・購入など)が増えない」ことの答えは明確です。
それは、キーワード選定をミスして検索意図や検索者のペルソナの不一致が起こるとCVに結びつきません。キーワードで集めたユーザーとサイト側が求めるユーザーが異なる(CVを高める見込み顧客になっていない)のです。
CVを目的としたサイトがどれだけアクセスを増やしても、CVを増やせないのではあまり意味がありません。クリック型の広告収入を目指したアドバタイズ用サイトならいざしらずです。ようするに、定量分析の結果だけ反映したサイトでは、個々の主観的な意見が取り入れられず、本当に欲しかったリードを獲得できないという状況が発生します。
もちろん、まったく数字に現れていないわけではありません。検索数は増加して順位も上がり、マーケティング効果が出ているように感じられてしまうのです。
しかし、実際には微妙にニーズがズレているサイトになっていて、サイト分析してもっと効果をあげようとして先に進む段階で、致命的な問題が見つかることが多いのです。キーワードやペルソナ、ターゲティングのミスは、サイトの根幹を揺るがすため、大きな修正を強いられることがあります。これがサイト分析を怠った場合の末路です。
ミスマッチがCVに結びつかないのか
なぜターゲットのミスマッチは、DVに直結しないのか。その理由は、本来CVをするユーザーを集められていないからといえます。ECサイトやホームページなら、ペルソナとしてその商品・サービスを必要とする人がターゲットとして来て、初めてCVが起こるためです。
例えば、子どものペルソナに高齢者向けの若返り(アンチエイジング)のサービスを売り込んでも、キーワードからアクセスが増えても、申し込みには結びつかないでしょう。顧客とそのニーズが合っていなければ、アクセスが起きても、その先には進まず、サイト離脱する要因です。
上記の事例ほど顧客属性(年齢や性別、職業など)の明確な違いがなくても、ニーズのわずかなズレは数値では明確に出てこず、実態を反映できないサイトを生み出し、原因不明の低迷な状況に陥らせます。以上が、「定量調査」と「定性分析(質的調査)」などの多方面からサイト分析が必要な理由でもあります。
数値を分析する「定量分析」の特徴
主観を排して、サイトのテーマに即した分析ができるのは「定量分析」による数字・データの分析です。主観的な個人判断は事業失敗に多く、経営者・担当者の主観で物事を判断しない工程が入ることで、正確かつ冷静にサイトの置かれた状況を確認できます。
キーワード分析
まず、ページの追加やサイトの制作見直し・再構築などに必要なキーワード選定をする際にキーワード分析が挙げられます。
サイト分析で抽出されるキーワードを通じて、SEO的にサイトが全体のどこに位置づけられているのか、検索者がどのようなキーワードをそのサイトに求めているのか、あるいは逆にどんなユーザーをサイトが求めているのかの指標となります。
通常、SEO対策では専門性を高めるほうがサイト評価に反映されます。つまり、キーワードを調査して、さらにサイトを強化する形でコンテンツを追加作成できれば、マーケティングにおいても高い効果を得られるのです。
そして、キーワード分析のボリューム数やインプレッションから見えてくるものとしては、当初の狙ったキーワードを獲得できているのか、集まったサブキーワード(複合ワード)があるのか、といったことです。キーワード分析では、それぞれの結果を検討し、次の作成の候補や改善策提案に活用できます。
クリック分析
クリック分析では、外からのリンクをクリックすることによる流入経路やサイト内のクリック行動を調べます。例えば、このボタンはよくクリックされていて、別のボタンはあまりクリックされていないなどの具体的なものです。
他にサイト内のクリック数、ページ順位、分布などはツールを使用するだけでも十分に把握できます。実際、クリック分析はページやURLを中心に調べているにすぎず、キーワード分析はキーワードを中心にそのクリックという名のアクセスを解析しているに過ぎません。いずれも定量的な結果をサイトに残しており、一定期間の分析を可能としています。
テスト分析
テスト分析は、過去に集めたサイト集計の結果を分析するのではなく、先に調べるページを用意して、結果を集めてデータを解析する方法です。サイト構築などでは「A/Bテスト」などがよく知られています。
作って公開したものが結果として数値に残るのではなく、数値・データを集めることで、AとBのどちらのページを採用するのか、実施にはユーザーにランダム表示や期間を区切って表示して、その結果から決めるのです。特にCVR(コンバージョン率)の項目は、マーケティングを重視した自社サイトにおいて重要度の高い部分です。
質的なアンケート実施・ヒアリング調査「定性分析」の特徴
数値分析の「定量分析」に対して、質的な調査をするのが「定性分析」です。主に、アンケートやヒアリングなどの数字に頼らない分析法でサイトに対する直接の声を拾う目的があります。
調査対象はサンプリングとして選定され、回答自体にも強制しない自由記述やインタビュー、選択肢質問などが実施されます。
場合によっては、自主的に聞き取る相手を選ばずに、サイトにアンケートを表示してユーザーが自主的に回答したものでデータを集めるなど、さまざまな方法と角度から声を集めます。数も少なく数値として集計できないデータであっても主観的な文面や内容から深い分析が可能です。
間違いやすい擬似相関の判定
特に定量分析の落とし穴である疑似相関を見極めるのにも定性分析は使えます。擬似相関というのは、本来の意味では数値・データ上で似たような相関関係が認められ、それが擬似的なものに過ぎないことです。
サイト分析では、相関する形で数値を示していても、実際にはニーズのズレがあります。事実、アクセスを集めてCVもあるのにリピーターがつかない、利益に結びついていないなどです。数字の上ではよい傾向を示しているはずなのに、施策に思ったような効果が出ていない場合にデータの信頼性を判定するのにも有効でしょう。
結果が出ない場合、数字からはわからない、サイトに対する個人評価が高くないというケースがあるのです。
その判断は、定性分析でないと詳しくわからないため、サイト分析に数値・データの解析と同時に進めたいところです。もちろん、普段から頻繁に実施するのはツールで情報を集めやすい定量分析です。それと比べて定性分析をするのはハードルが多く難しいところですが、ここぞという場面で判断材料にするために調査を実施すれば、質的な判断基準を増やせます。
価値分析
定性分析からわかるのは、データ上の判断材料の追加や数値、擬似相関による不備だけでなく、実際の声に反映されているサイトに対する価値基準なども含まれます。人の価値観は人それぞれですが、マーケティングでは特定のサイトに対してどのような価値を持って利用しているのかはある程度集約された結果としてあらわれます。
例えば、検索・訪問したユーザーが「どんな問題を解決するためにアクセス・閲覧しているのか」「何を期待して、サイトを訪れたのか」など、数字ではわからない個人の主観的な意見(本心)を具体的に知るのです。
そのうえで、サイト分析で価値分析が必要な理由は、必ずしも企業側の意図した目的や理由でユーザーがアクセスしてきているわけではないことを把握できることです。
一方的な企業の意図にこだわりすぎると、アクセスしてCVを経た顧客を「企業の意図通りに集めた顧客」として確定的にみなしてしまうことにあります。これでは、ニーズがズレていたときに、間違ったサイト施策を打てば集めたユーザーが離れてしまうのです。
アクセスは一度訪れた後、再訪問するのはほんの一部で、普段使いの会員サイトやECサイト、気に入ったブックマーク済みのサイトなどに限られます。その人々の声を聞かずにサイト運営の施策を進めてしまうのもまたリスクが高いのです。
もちろん、その場でCVを果たすことが何よりも重要です。ですが、いずれファンや見込み顧客になってくれる可能性があり、どんなブランディングや価値に引き寄せられているのか、数量からは決してわからない想像もしないようなことが価値分析からわかることもあるでしょう。
口コミ・レビュー分析
改めて調査やアンケート実施を必要とせずに定性分析ができてしまう方法もあります。それが、口コミ・レビューを使った分析です。口コミ評判サイトやSNSは質的な分析が可能な生の声を投稿しており、大企業の中にはSNS分析を重視するケースもあります。
ただし、中小企業や個人のサイトに対して口コミ・レビューがまったくないケースは珍しくなく、あっても分析に使えるほどの声が集まっていないこともあるのです。そのため、この方法が使える企業は限られます。
しかし、もし可能な場合には、調査コストや手間のかかるアンケートの集計などなく、いますぐにでもアンケートを取る段階を飛ばして分析に取りかかることができるのです。
分析ツールの使用
高度な分析のできるGoogle系のツールを活用することでサイト分析(定量分析)を効率的に行えます。
アクセス解析ツールの利用
普段から活用したいのが「アクセス解析ツール」です。
GoogleをはじめさまざまなSEOサービスの提供者がアクセス解析を手軽に導入できる体制を整えています。
他の機能とあわせてアクセス解析をできるようにしたツールなども存在するのです。アクセス解析では主に、アクセス(PV)数やUU数、ページ別の結果、検索流入結果、離脱数、滞在時間などを確認できる仕組みです。サイト内アクセスの傾向についてもアクセス解析ツールを使えば簡単に分析できます。
また、期間を選択することによって1日や1週間、1ヶ月、指定日など範囲を変える使い方もアクセスの波や総数を知るのに最適です。必要に応じて、世界単位で地域区分して、どのエリアからアクセスが多いのかを分析することもあります。
越境ECや海外売りなどを主流としたサイト、日本国内の地域別アクセスなど、特定の地方からアクセスを集めたい事業などでは重要な指標です。ツールとしては、「Google Analytics」や「Google Search Console」が個人やSEO業者でもよく使われています。
SEO特化のツール
検索エンジンに特化するSEOからのアプローチでは、「Googleトレンド」・「キーワードプランナー」なども使用されます。複合ワードを知る場合は、「Googleサジェスト」の活用もありえるのです。
また、サイト分析としてキーワードやアクセス解析以外にも表示速度を知るためのツールがあります。例えば、「PageSpeed Insights」は一般サイトの表示速度の目安を知る方法です。表示速度は検索順位に影響する評価やユーザビリティに直結するため、サイト分析の際にはこのツールがよく活用されます。ツールの中には、定性調査にも使えるヒートマップツールがあります。例えば、「Ptengine」や無料で使える部分のある「Microsoft Clarity」などです。
AIを活用した分析
最近は、AIのブレークスルーによって発展した深層学習や機能向上により、「AIアナリスト」のようなAIで分析するツールも登場しています。AIは人の作ったプログラムによる分析からではわからない、より深い分析を可能としているのです。
サービス提供する専用の学習済みAIを活用すれば、サイトの詳しいことがわかり、「Googleアナリティクス」に連携することで設定も簡単に行えるなどのメリットがあります。CVR(コンバージョン率)の向上を促せるページやあまりCVに役に立っていない広告などを判別して知らせてくれるでしょう。
サイト分析の注意点
将来的に、サイト分析は情報の提供に同意した人のみからしか分析が行えなくなる可能性が高まっています。
これは、アクセスなどは良いですが、細かいクッキーなどの情報や広告の連携が個人情報を含んでいて、欧州などで個人情報保護の要求が高まっていることがあるためです。最近でも個人情報保護の名目で欧州が制裁金を課すなどしており、サイトをまたいだ顧客行動の分析や広告手法が難しくなっています。
また、日本でも電気通信事業法改正案が閣議決定されるなど、すでに時事ニュースでもサイト分析に影響が出ており、海外アクセスだけではないという身近な問題になりつつあります。
サイト運営者にしてみれば将来的にサイト分析や広告連携の体制が大きく変化しうるため、しっかりと情勢を見極め、いまの分析手法ができる限界を知る必要があります。これまでの分析方法が使えなくなる前に、すでに情報の分析と蓄積のできるところはしておいたほうがよいでしょう。
業者分析とアドバイスの活用
サイト分析は業者に任せることのできる要素を多分に含みます。
しかし、最終的な改善策の可否判断は自社で行う必要があります。アドバイスを上手く活用できればサイト改善の目算は高まりますし、できなければ低くなります。
とはいえ、アドバイスがよくて、業者の質が高い場合に限られます。単純にアドバイスを実行できればすべてが解決するわけではないのが、マーケティングの世界です。まずは、分析結果を見極め、取り入れるべきかの判断を必要とします。
分析結果の見極め
分析結果を把握するには、最低限のSEO知識やマーケティングの見方が必要です。
専門的とまではいかなくても各種項目や言葉の理解が追いつくくらいには、社内教育が進んでいないと分析結果を正しく読むこともできません。業者分析では特にアドバイスやレポートが一緒に付いてくるため、訳のわからない状態でアドバイスを受け入れても上手く消化しきれないのです。
それにアドバイスが必ずしも正しいとも限りません。互いのコミュニケーションや意図するところを間違って受け止めていれば、アドバイスが真逆の結果をもたらすこともあるのです。しかも、コンサルティング系のSEO業者の一部には、ビジネス書レベルの一般論をアドバイスとして行い、業績を逆に下げてしまうケースも報告されています。
中小企業のSEOマーケティング
特に中小企業では、SEOマーケティングの一般論をアドバイス通りに取り入れてしまうことで、事業での足かせや既存顧客の損失、事業崩壊を招きます。
取り入れるかどうかは、自社で責任を持って判断する必要があります。したがって、分析は業者がするにしても、その分析結果の見極めは、十分な教育を経た自社の経営者や担当者がすべきでしょう。
アドバイス取り入れ可否の判断(目的や予算の合致)
次に、分析結果を受け入れた場合に、アドバイスを実施するかどうかも課題の1つです。
アドバイスが自社の目的にあった結果をもたらすものかを判断します。場合によっては採算が合わない施策が提言される、予算がない状態では行えない施策もあるなどするため、自社でアドバイス内容に対して実施の最終的な判断を下します。
特に、SEO施策による単純なアクセス数の増加や広告掲載数による売上の向上を目指すだけの施策を提示する業者のアドバイスはほとんど意味がなく、実施する必要はありません。なぜなら、このような業者は、予算の引き上げを提案し、施策の継続をすすめる営利目的に固執し、依頼した企業側は大きな利益を得られないためです。
Googleアップデート
実際、過去の事例には、安上がりな悪質リンクを使用して、相当いい加減なSEO対策をしていた業者が複数いて、ペンギンアップデートのアルゴリズム変化時に、大きく順位を落としたことで、その手口が企業の多くに暴露されてしまった経緯があります。
費用だけ要求して、SEOでやっていることは小手先のアクセス増加と被リンク増加だけです。大きなSEO費用負担を強いられる中小企業にとっては、たまったものではありません。費用だけかかり、その結果得られるのは、現在の施策の延長線上でしかないからです。
これでは調査費を消費してわざわざサイト分析をした意味がなくなります。もし、サイト分析で出た結果が、その程度の費用を投入するだけのアドバイスしかできないなら、その業者は切ってしまいましょう。もっと有益な施策アドバイスを提示できる業者を選び直す必要があります。
さらに分析が必要な部分の選定
アドバイスは、分析結果の反映ですが、1度の調査ではすべてが明らかにならないケースもあります。
調査をもっと深くする必要がある場合、アドバイスの実施に加えて、新たに深い部分でサイト分析を実施するのです。それが手動分析を含めて計画と調査の実施です。自己分析であれ業者分析であれ、最初にできる分析には限りがあるため、明らかになった問題に対して、分析の範囲を絞り、狭く範囲を絞って分析するのです。
改善策の実施
サイト分析は、改善策を実施するための問題解決手段に至る最初の工程に過ぎません。
サイト分析が完了したら、KPI・KGIの目標などを設定し、ECサイトならLTV(顧客生涯価値)も計算に入れてサイトを改めて構築し直す、修繕するなどします。その際に決めておきたいのが、アクセス数の重視か、内容・質の重視かを決めることです。
自社サイトの分類には、ポータルサイトや自社ホームページ、ブログ、ECサイト、アドバタイズ用サイトなどがあります。まず数重視では、とにかくアクセスを多く集めるサイト改善を行います。逆に、質重視では、アクセスよりも特定の顧客を集めることに特化します。顧客を選んで集めてCVを得るのか、数をとにかくたくさん集めてCVの相対的な数を増やすのか、目指す施策によって目的も費用も異なってきます。
特にポータルサイトやアドバタイズ用サイト、ECサイトの中でも大手モール(総合ジャンル)などは、とにかく多くのアクセス数を集めて運営します。
例えば、ポータルサイトはプロバイダー提供のサイトや大手ニュースサイトなどが挙げられます。広告収入や掲載を含めてアクセスをたくさん集める設計をしています。
また、アドバイス用サイトは、広告収入を得るためのサイトで、事業運営費用を集める場合に広告設置のアドバタイズに途中で移行するケースもあります。
一方、自社ホームページ、ECサイトは、自社のサービスや商品にCVを集めるため、閲覧される数や訪問者数、それらを総合したアクセス数よりも特定の顧客層に絞って集めることが特に中小のEC事業者には求められるのです。キーワード選定がより重要となり、ニーズの不一致を見極めるための質的な定性調査を行う企業も増えます。
あくまでも、CVRの向上を見極めることで、サイト分析の結果を見ながら施策に反映していきます。自社サイトを「1つだけに限定する」という制限はなく、サイト分析で判明したことから、さらに必要に応じてLP作成やサテライトサイト・ブログ(オウンドメディア)の構築を進めるのも手でしょう。そして、サイト分析と見直しを繰り返して、PDCAを回すことはマーケティングの基本でもあります。
サイト分析は2つの方法でアプローチしよう
今回は、サイト分析をテーマに2つの「定量分析」・「定性分析」について解説し、アクセス解析やGoogleアナリティクスなどのツールをサイト分析に活用する方法を取り上げました。
サイト分析は、数値やデータを使って目に見える形でサイトの現状を示します。しかし、数字だけでなく質的にアンケート実施・ヒアリング調査などを補完的に実施します。
これにより、ユーザーの主観的な本音や価値観の部分を探り出し、データからはわからない部分もカバーして改善点や今後の方針を明らかにしてくれます。上記に挙げた分析ツールや業者アドバイスから、自社サイトの問題解決にサイト分析を活用してみましょう。