ホームページを作っても集客ができない場合、まず理由を把握することが重要です。間違った方法を続けていても効果は期待できないため、経営者は基本的な知識を身に付けなければいけません。
本記事では、ホームページで集客ができない理由と改善ハックを紹介します。ホームページで集客する効果や具体的な集客方法、制作会社に依頼するメリット・デメリットとあわせてまとめました。
ホームページで集客をする効果とは
ホームページによる集客で期待できる効果を紹介します。具体的なメリットを、わかりやすく解説しましょう。
広告費削減
ホームページによる集客は、コストパフォーマンスに優れています。費用をかけずに始められる方法もあるため、限られた予算内で効果的な集客が可能です。広告費用を削減しながら、より高い成果につなげられます。
問い合わせ・資料ダウンロードの増加
ホームページで集客すれば、オフラインではリーチできないユーザーにアプローチできます。アクセス数の増加によって、問い合わせや資料ダウンロードが増加。新しいユーザー層を獲得でき、売上の向上が期待できます。
認知度の拡大
ブランドや商品・サービスの認知度拡大には、ホームページによる集客が効果的です。自社の特徴や優れた点をより多くの人に知ってもらうことで、市場での競争力を高められるでしょう。競合他社より選ばれるブランドを育てられます。
ホームページで集客できない5つの理由
ホームページの集客で効果がでない理由を、まとめました。まずは施策を見直して、なぜ効果がでないのか原因を特定してください。
ユーザー像を絞れていない
ターゲットが不明瞭だと、ユーザーに適切なアプローチができません。誰にも響かない内容になり、商品・サービスを購入する可能性があるユーザーに興味を持ってもらえなくなります。
年齢層や性別など属性の違いによって、適切なアプローチ方法は異なるので注意。自社の商品・サービスに興味がありそうなユーザーを絞り込むことで、集客の精度を高められます。
分析や改善をしていない
ホームページを作成して集客施策を実施するだけだと、長期的な効果は期待できません。サイトを分析・改善して、最適化することが重要です。
ホームページを分析して、ユーザーのニーズや行動を把握しましょう。アクセス数が少なく離脱率が高いページを見直しホームページの質を高めることが、集客力アップのために必要です。
アクセス数が低い
アクセス数が少ないと、どれだけホームページを作り込んでも閲覧してもらえません。考えられる理由は以下の2つです。
- 流入経路が少ない
- 各流入経路からのアクセスが少ない
なぜアクセス数が低いのか明確にしたうえで、増やすための施策を行いましょう。検索エンジンやSNSなど、各流入経路のアクセス数を把握することが重要です。
コンテンツの質が低い
PV数に対してコンバージョン(請求や購入などの成果)が低い場合、コンテンツに問題があるのかもしれません。ページを閲覧したのにもかかわらず、資料請求や問い合わせなどの行動につながっていないからです。
- 有益な情報がない
- 情報が不足している
- 情報がわかりにくい
- 信憑性が低い
- 情報の独自性がない
- ユーザーの疑問や悩みを解消できない
上記のようなコンテンツだと判断されると、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。ユーザーが求める有益な情報を提供することが、ホームページの集客では重要です。
ユーザーにとって使いにくい
使いにくいホームページは、ユーザーにストレスを与えるので注意が必要です。目的の情報がすぐに見つからないと、ページから離脱してしまいます。
- ボタンやリンクがわかりにくい
- テキストが読みにくい
- 機能が多すぎる
- ページの読み込み速度が遅い
デザインを重視しすぎると、ユーザーにとって使いにくいホームページになる可能性があります。スマートフォンでの閲覧が増えているため、そちらでの使いやすさも考慮してください。
ホームページの集客方法とは
ホームページで集客するためには、複数のチャネルを組み合わせることが重要です。自社にあった集客方法を選択するために、それぞれの特徴とメリットを確認しましょう。
SEO対策
SEO(検索エンジンの最適化)とは、検索エンジンでホームページを上位に表示させる施策のことです。自然検索(オーガニック検索)からの流入数を増やせます。
- コンバージョンにつながりやすい
- 費用対効果が高い
- 長期的な集客効果が見込める
- 蓄積したコンテンツは財産になる
- ブランディング効果がある
ユーザーが知りたい情報を検索した状態で閲覧するため、コンバージョンにつながりやすい特徴があります。一方でSEO対策には専門的な知識が必要で、成果がでないこともあるので注意が必要です。
また、ブログやWebマガジンなど、ホームページとは別にオウンドメディアを運用する方法もあります。SEO対策をしたオウンドメディアから、ホームーエージに誘導する方法です。
SNSの公式アカウント運用
企業の公式アカウントをSNSで運用して、ユーザーに向けて情報を発信します。ホームページに誘導するリンクを投稿すれば、アクセス数の増加が期待できるでしょう。
- 無料で始められる
- 情報の拡散が早い
- ブランディングができる
- 潜在顧客にアプローチできる
- ユーザーとの距離が近い
それぞれユーザー層や特徴が異なるため、商品・サービスと相性のよいSNSを選びましょう。
X(旧Twitter) | リアルタイム性と拡散力に優れている 若年層が中心で男女比は同じくらい |
ビジュアルによる訴求に適している 20〜30代の女性ユーザーが多い | |
LINE | リピーターの育成に役立つ機能が豊富 あらゆる年齢層のユーザーが利用している |
TikTok | 拡散力の高いショート動画を発信できる 10代~20代の若年層が多い |
実名登録制なので信頼度が高い 30代~50代のビジネス層が多い |
一方で時間的なコストが高く、正しい知識がないと効果がでない可能性があります。ダブルチェックやコンプライアンスの徹底など、炎上対策も必要です。
Googleビジネスプロフィール
Googleビジネスプロフィールとは、GoogleマップやGoogle検索に企業や店舗の情報を表示するためのツールです。基本情報や写真などを掲載できます。
- 無料で使用できる
- SEO対策より上位表示されやすい
- 特定エリアのユーザーにアプローチできる
- 購入意欲が高いユーザーを集客できる
地域名とサービス名で検索したとき表示されるため、店舗をもつ企業には必要不可欠です。URLを掲載できるので、興味を持ったユーザーをホームページに集客できます。
Web広告の配信
インターネット上に広告を配信して、ホームページに集客する方法です。出稿することで、自社の商品・サービスの公告を簡単にだせます。
- ターゲットを細かく設定できる
- 短期間で効果を実感できる
- データを収集できるので効果測定がしやすい
Web公告にはさまざまな種類があるので、それぞれの特徴をチェックしましょう。
概要 | 課金方式 | |
リスティング広告 | 検索エンジンにテキストで表示 | クリック課金 |
ディスプレイ広告 | Webサイトの広告枠に画像で表示 | クリック課金 インプレッション課金 |
SNS広告 | SNS上に画像や動画で表示される広告 | クリック課金 配信数型課金 エンゲージメント課金 |
動画広告 | 動画サイトに動画で表示される広告 | 期間固定型 視聴課金 インプレッション課金 |
アフィリエイト広告 | Webサイトで商品・サービスを紹介 | 成果報酬型 |
それぞれ表示される場所が異なるため、商品・サービスやターゲットにあった公告を選びましょう。費用がかかり、課金方式もそれぞれ異なるため、あらかじめ確認しておくことが重要です。
プレスリリース
プレスリリースとは、企業が重要なニュースや商品・サービスの新情報を発表することです。各種メディアに記事を取り上げてもらうことで、集客効果が期待できます。
- ダイレクトに情報を発信できる
- メディア掲載による信頼性の向上
- コストパフォーマンスが高い
有名なメディアに取り上げられれば、多くのユーザーにアプローチできます。無料で利用できるプレリリースサービスもあるため、コストを抑えて利用が可能です。
メール配信
顧客リストにメールを送信して、ホームページに集客する方法です。顧客や見込み客に向けて情報を発信し、興味を喚起して行動に誘導します。
- 属性や行動にあわせたメールを送信できる
- 既存顧客の維持やアプローチに効果がある
- 潜在顧客から顕在顧客に育成できる
- 専用ツールで開封率やクリック数など効果測定ができる
資料請求をしたユーザーにメールで有益な情報を提供すれば、将来的なコンバージョンにつながります。一方で運用にはリソースがかかり、開封してもらえないこともあるので注意が必要です。
ホームページの集客で効果がでないときの改善ハック集12選
ホームページで集客の効果がでないときに効果的な対策を、まとめました。以下の改善ハック集を試して、ぜひ成果につなげてください。
目的とターゲットを明確にする
ホームページで集客する場合、商品の購入や問い合わせの増加など目的を決めます。そのうえでアプローチしたいターゲットを決めるために、具体的なユーザー像(ペルソナ)を設定しましょう。
- 年齢・性別
- 年収
- 学歴
- 趣味
- 家族構成
- 住んでいる地域
ペルソナを決めれば、ユーザーが抱える悩みや課題が見えてきます。誰に何をしてもらいたいの目標を明確にして、ユーザーのニーズを満たせるホームページにしましょう。
ホームページのコンテンツを作成する場合、ユーザー目線が必要です。デザインや提供する情報、キャッチコピーは、想定したユーザー像にあったものを選択してください。
複数の流入経路を用意する
ホームページへの流入経路を増やして、集客につなげる方法です。プレリリースをSNSの公式アカウントに投稿するなど、組み合わせることで効果を高められます。
流入経路が一箇所だけだと、成果が不安定になることも。外的要因の影響を受けたとき、急激にアクセス数が減る可能性があります。最低でも2つ以上の流入経路を組み合わせましょう。
ただし、集客のためには、流入経路ごとに対策が必要になります。それぞれ時間や費用などコストがかかるため、闇雲に増やしても施策が追いつきません。
集客方法の選択を間違えると、思ったように効果がでないことも。商品・サービスとの相性やターゲット、予算をふまえたうえで、自社にあった集客方法を選択してください。
短期型施策と中長期型施策を使い分ける
集客方法は、効果がでる期間ごとに短期型と中長期型に分かれます。
短期型 | 中長期型 |
Web広告の配信 プレスリリース | SEO対策 SNSの公式アカウント運用 Googleビジネスプロフィール |
短期型はすぐ効果がでますが、それは一時的なものです。一方の中長期型は効果が実感できるまで時間がかかりますが、安定した集客が期待できるでしょう。
ひとまず反応を確認したいなら短期型、着実に顧客基盤を構築したいなら中長期型がおすすめです。短期型と中長期型を併用して、集客効果を高めることもできます。
競合他社を分析して差別化をはかる
自社の強みを明確にして、競合他社との差別化をはかることが重要です。まずは競合他社のホームページを徹底的に分析します。
他にはないオリジナリティのあるコンテンツを作成しましょう。開発エピソードや実際に使用したユーザーの事例などを記載すれば、専門性や独自性が高いコンテンツになります。
商品・サービスの魅力を訴求する
商品・サービスの魅力が伝わらないと、最終的な目的は達成できません。自社の商品・サービスにしかない魅力を、キャッチコピーや画像、グラフなどを用いて発信します。
商品のメリット(利点・長所)はもちろん、ベネフィット(利益・恩恵)を意識することが重要です。たとえば掃除機の場合、メリットが「短時間で掃除が終わる」、ベネフィットは「空いた時間で趣味を楽しめる」というようにです。
ターゲットのニーズを踏まえたうえで、商品・サービスを使った明るい未来を想像させましょう。ユーザーが商品・サービスを選ぶときに求める情報を、過不足なく伝えてください。
ブランディングを意識する
ブランディングとは、企業や商品・サービスの価値を高める活動のことです。顧客が持つイメージや信頼感を高めれば、顧客ロイヤルティ(顧客からの愛着)が向上します。
ホームページやSNSアカウントに、ブランドデザインを取り入れましょう。ブランドデザインとは、企業や商品・サービスの世界観やイメージを視覚的に表現するデザインのこと。ロゴやカラーなどを統一すれば、ユーザーの記憶に残りやすくなります。
ユーザビリティーを高める
ユーザビリティーとは、使いやすさや利用しやすさの指標です。たとえば以下のような項目を満たしていれば、ユーザビリティーが高いホームページといえます。
- 視認性がよく読みやすい
- 操作がしやすい
- ページの表示スピードが早い
- スマートフォンやタブレットでも正しく表示される
- ほしい情報にすぐアクセスできる
- 必要に応じてアンカーリンクが設置されている
ユーザー目線にたって、使いやすいホームページにすることが重要です。ほしい情報に最短でアクセスできるようにすれば、ユーザーにとってより有益なホームページになります。
スマートフォンに対応する
現在では多くのユーザーが、Webサイトをスマートフォンで閲覧しています。スマートフォンから閲覧しにくいとユーザーの離脱をまねくので、注意が必要です。
モバイルフレンドリーを意識することで、SEO対策やコンバージョン率の向上につながります。スマートフォンにあわせて、表示やレイアウトを調整すること。スムーズに閲覧・操作できるか、確認しましょう。
信頼性を高める
ホームページから問い合わせや購入をする場合、ユーザーは個人情報を入力します。信頼できないホームページと判断されると、安心して利用してもらえません。
運営企業などの情報を詳細に記載しましょう。事業内容や実績、商品・サービスの詳細を伝えることで、信頼性を高められます。
通信を暗号化するSSLサーバー証明書の取得や、プライバシーポリシー(個人情報保護方針)の設置なども重要な要素です。ユーザーからの信頼を得るために、安全性を高めてください。
常に最新の情報に更新する
ホームページを定期的に更新することで、ユーザーに最新の情報を提供できます。新しい情報が掲載されたホームページは活動的な印象になり、信頼感や安心感を高めるはずです。
古い情報を放置すると、事実とユーザーの認識に違いが生じる可能性もあります。定期的に更新して、古い情報があれば修正しましょう。
リード獲得への導線を設計する
リード(見込み客)獲得までの導線を、適切に設計することが重要です。問い合わせフォームの位置がわかりにくかったり、資料請求までの流れが不自然だったりすれば、ユーザーは離脱してしまいます。
問い合わせや商品・サービスの購入など、ゴールに向かって自然と誘導できるように導線を設計しましょう。ユーザーの行動パターンや心理を分析して、スムーズな導線設計をすることが集客のポイントです。
分析してPDCAを回して改善し続ける
PDCAサイクルとは、品質改善を目指すためのフレームワークです。頭文字には、以下のような意味があります。
Plan(計画) | 目標やターゲットを明確にして計画をたてる |
Do(実行) | 集客方法や施策を実行する |
Check(測定・評価) | アクセス解析で効果を測定して客観的に評価する |
Action(対策・改善) | 評価を踏まえたうえで改善策を検討・実行する |
あらかじめKPI(評価指標)を設定することで、目標達成までの進捗状況を定量的に測定できます。具体的にはアクセス数や検索数、問い合わせ数・資料請求数などです。
アクセス解析を行えば、ユーザーの行動や属性などのデータを取得できます。取得したデータを分析して改善を繰り返すことで、より集客できるホームページになるわけです。
ホームページの集客を制作会社に依頼するメリット・デメリット
ホームページの集客には、専門の制作会社に依頼する方法があります。メリットとデメリットについて、わかりやすくまとめました。
制作会社に依頼するメリット
制作会社に依頼するメリットは以下のとおりです。
- ホームページのクオリティを向上できる
- 効果的な施策を実行できる
- リソースの不足を補えて本来の業務に集中できる
専門的な知識をもったプロに依頼すれば、より高い集客効果が期待できます。担当者の負担軽減にもなり、社内のリソース不足も補えるでしょう。
制作会社に依頼するデメリット
制作会社に依頼するデメリットには、以下のようなものがあります。
- コストが発生する
- 自由なタイミングで更新できない
委託範囲やボリュームによっては、費用が高額になる可能性があります。予算を明確にしたうえで、見積もりをとることが重要です。
まとめ
ホームページの集客には、広告費削減や認知度の拡大などの効果があります。一方で、正しい方法を知らないと、成果につながらないので注意が必要です。
ホームページで集客できない場合、まずは理由を明確にします。
そのうえで紹介した改善ハックを試すことで、より確実な成果につながるはずです。リソース不足を解消してより高い効果を得たいなら、ホームページ制作依頼会社への依頼も検討してください。