自社サイトへの流入を増やすためにSEO対策は重要です。
実際にSEO対策を行う際には、ウェブ上のトレンドやSNS等で人気となっている事柄を理解しておくことが大切です。本記事ではSEO対策のトレンドやSEO対策の成功事例についてまとめました。SEO対策にこれから取り組みたいと考えている企業はぜひ参考にしてください。
SEO対策のトレンド
SEO対策で現在トレンドとされているものは何なのか紹介します。
オウンドメディアの活用
SEO対策としてオウンドメディアを活用するケースは増えています。オウンドメディアとは企業が発行する独自の媒体のことです。
たとえば、ブログやコラムなどの総称をオウンドメディアと呼びます。
自社でしっかりとオウンドメディアを構築・運用・仕組化することで、SEO対策の効果がさらに高まります。
オウンドメディアを作ると資産になる点が大きなメリットです。
たとえば、自社サイト内にブログを開設して運営を続けていくことで、最終的に多くの記事が自社内に蓄積され、コンテンツが手元に残るでしょう。それらオウンドメディアは企業にとって大きな財産となり、継続して自社サイトに流入・アクセスをもたらしてくれます。
また、オウンドメディアを展開することでサービスの認知度を高められるのもメリットです。
オウンドメディアがGoogleに評価されれば検索で上位に表示されます。検索からオウンドメディアへの流入が増えることで、多くのユーザーの目に触れるようになるでしょう。その結果、会社やサービス、ブランドの認知度を一気に高めることができます。
また、オウンドメディアがあれば、自社の製品やサービスの広告宣伝を自由に行うことができて、広告費の抑制につながる点もメリットです。多くのアクセス数のあるオウンドメディアを実現できれば、他社のメディアに広告を出稿する費用を抑えることも可能です。
以上のようにオウンドメディアには大きなメリットがあり、SEO対策のトレンドとされているのです。
動画SEO
最近のSEO対策の手法として動画SEOも注目されています。動画SEOとはYouTubeの動画を活用したSEO対策になります。
サイト上に動画を埋め込むことで、ユーザーの滞在時間が伸び、被リンクとしての効果や直帰率の改善などの効果もあり、その結果として、良質なコンテンツのあるサイトとして評価されやすくなり、検索順位も必然的に上がります。
さらに、YouTubeやSNSに動画をアップして、自社サイトへの流入を増やすという施策も多く、動画は視覚的に大きなインパクトを与えることができます。
動画での訴求はたくさんの人を呼び込む可能性のあるコンテンツといえ、今後も動画SEOの重要性がますます高まっていくでしょう。
E-E-A-T
E-E-A-TとはGoogleがサイトを評価する際の基準のことです。従来は「E-A-T」が重要とされていたのですが、そこに新たにEが加わり、「E-E-A-T」が2023年における最新の評価基準になりました。
E-E-A-Tとは以下の4つの要素になります。
- Experience:経験
- Expertise:専門性
- Authoritativeness:権威性
- Trustworthiness:信頼性
経験に基づき専門性が高くて信頼できる情報を提供すれば、第三者から評価されて外部リンクが増え権威性が高まります。Googleは有益な情報を提供するサイトを高く評価しており、その際の基準としてE-E-A-Tが重要となります。
今後、SEO対策に取り組む際には、E-E-A-Tを意識したコンテンツを配信することが鍵になります。とりあえずコンテンツを作ればSEO対策ができるという時代は終わり、オリジナリティがあって価値のあるコンテンツを提供し続けることがSEO対策で重要なポイントになるのです。
オウンドメディアのSEO対策で成功した事例
オウンドメディアを展開してSEO対策に成功した5社の事例を紹介します。
スマートキャンプ株式会社の「ボクシルマガジン」
スマートキャンプ株式会社は2015年4月からマーケティング支援プラットフォームであるボクシルを展開しています。ボクシルへの集客を担っているのが「ボクシルマガジン」です。「ボクシルマガジン」は月間1000万PVを達成しており、会員数は13万人を超え、業界で屈指のメディアに成長しています。
当初、「ボクシルマガジン」はPV数が伸び悩んでいました。そこで、顧客の需要に沿った記事を作ること、ヒートマップを活用して分析を行い既存の記事のリライトをすることに取り組みます。特にツールを用いてリライトを工夫したことの効果が大きく、「ボクシルマガジン」は最終的に業界トップクラスのメディアになりました。
三菱電機株式会社の「DSPACE」
三菱電機株式会社は「DSPACE」というオウンドメディアを展開して注目されています。
「DSPACE」は宇宙開発や天文に関する情報を扱っているサイトです。連載コラムや宇宙に関するQ&A、特別企画などコンテンツが充実しています。読み物として楽しい話題が多く取り上げられており、人気が高いです。
三菱電機株式会社は多くの人工衛星を開発していて、宇宙開発の事業に力を入れています。「DSPACE」で宇宙に関心を持つ人を集めて、自然と三菱電機株式会社の事業にも興味を持ってもらうことに成功しています。
株式会社良品計画の「くらしの良品研究所」
株式会社良品計画は「くらしの良品研究所」というオウンドメディアを展開しています。
無印良品に関する情報発信を行い、ブランドのファンを作ることに成功しました。無印良品の商品や生産者、ユーザーなどにまつわるストーリーや出来事などを記事にして発信しています。
ユーザーにとって面白いと思える情報発信を行うだけではなく、「IDEA PARK」というユーザーからのリクエストを受け付けるコーナーを設置しているのも特徴です。一方的に情報を発信するだけではなく、ユーザーからの声を受け付けていて、対話を通して顧客とのつながりを深めています。
株式会社メルカリの「メルカン」
フリマアプリで有名な株式会社メルカリは「メルカン」というオウンドメディアを立ち上げています。
「メルカン」はメルカリで働いている人たちの声を伝えるメディアです。2016年5月26日にスタートし、メルカリへの採用を目的としています。社内の出来事やチームの紹介を行い、求職者にとって興味深い情報提供をしているのが特徴です。
「メルカン」で情報発信を行うことで、メルカリで働くことに興味を持つ人を増やしています。社内の事情や働き方などが理解できるため、入社後に希望と現実のギャップをなくす効果もあります。メルカリは採用活動に力を入れており、オウンドメディアを展開することで求職者から常に注目される存在になりました。
ライオン株式会社の「Lidea」
ライオン株式会社は「Lidea」というオウンドメディアを開設しています。ライオン製品に関する情報だけではなく、日々の暮らしを豊かにする幅広い情報を提供するオウンドメディアです。
社員が実際に実験や調査をした結果をもとにしてコンテンツを作成しています。たとえば、洗濯の仕方や歯磨きなど生活に関する悩みや不安を解決する情報を配信して人気のメディアになりました。
「Lidea」によってライオン株式会社はユーザーとの接点を増やすことに成功しています。SNSとも連携して「Lidea」の記事公開の通知やタイムラインへの配信などを行っており、認知の拡大につながっています。ライオンの各ブランドサイトとも連携しており、新商品の発売と連動したコンテンツも用意しているのが特徴です。
動画SEOに成功した事例
動画SEOに成功した事例を紹介します。
キッコーマン株式会社の「Kikkoman HC Channel」
キッコーマン株式会社は「Kikkoman HC Channel」というレシピ動画を紹介するコンテンツを展開しています。さまざまなジャンルのレシピを用意しており人気が高いです。レシピの作り方を1分程度にまとめており、気軽に見て参考にできます。
毎日の献立に役立てる定番のレシピだけではなく、旬の食材を使ったレシピから行事・イベントに関係するレシピまで公開するレシピの種類は豊富です。レシピ内では自社の製品を使っているため、見込み顧客の獲得に貢献しています。
花王株式会社がInstagramのリールを活用した事例
花王株式会社はInstagramのリールを用いて動画SEOを行っています。リールとは、Instagramで15秒から90秒までの短尺動画を共有できる機能です。花王株式会社はさまざまな商品をリールで紹介しています。新商品に関する宣伝からライフスタイルのコツを紹介する動画まで種類は豊富です。
Instagramのリールを活用することで多くのユーザーとの接点が生まれます。リールから興味を持った人を自社サイトに流入させることができ、高いSEO効果を期待できるのです。
ハードオフがYouTubeチャンネルを活用して成功した事例
ハードオフの久留米国分店はYouTubeチャンネルを開設していて、チャンネル登録者数が27万人を超えるほど注目されています。店内にあるジャンク品を用いてX JAPANの楽曲を演奏したところ多くの反響があり、再生数は551万を超えたのです。
YouTubeの概要欄にはハードオフの基本情報や店舗のSNSアカウントなどが記載されています。YouTubeからハードオフに興味を持って、実際に情報を検索して店舗へ行きたいという方を増やすことに成功しました。YouTubeを利用して流入を増やすことに成功した事例です。
長浜市の公式YouTubeチャンネル「はま~るtb.」
長浜市はYouTubeで公式チャンネルの「はま~るtb.」を開設しています。最近は官公庁であってもSEO対策に取り組むケースが増えているのです。
「はま~るtb.」では、職員採用PRソングの動画をアップして話題になりました。他にも健康や歴史、観光などさまざまなジャンルの動画をアップしており、長浜市の公式サイトへの流入を増やすことに貢献しています。
まとめ
ここまでサイト上のSEO対策と動画SEO対策についてさまざまな事例をご紹介してきました。トレンドになっているSEO対策を参考にすることは大切です。
ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供し続けることで、今回紹介した事例をもとに自社でも取り組むことができるSEO対策を自社なりに取り組んでみるのはいかがでしょうか。
SEO対策はすぐに結果がでにくい施策でもあります。中長期的な計画を立てて全社員で取り組んでみてはいかがでしょうか。今から取り組むことで数年後の未来は変わります。ただ何もしなければ何も変わりません。まずは一歩取り組むことが大切です。
以上今回は、SEO対策の具体的な対策・効果的な事例をご紹介。オウンドメディアとトレンドのSEO対策についてのご紹介でした。